学科の特徴
本学科のアカデミック・プログラムは、グローバル化により複雑化する今日の世界を生き抜くために必要な、柔軟かつ批判的な思考力、言語能力、文化的能力を身につけ、多様性を受容し、相互理解を促進するために率先して行動できる人材を育成することを目的としています。比較的少人数のクラス編成、50カ国以上からなる学生の多様性、多様なバックグラウンドを持つ優秀な教授陣が、FLAの教育ミッションを達成するための理想的な環境を提供しています。
カリキュラムの特徴
本学科では英語によるリベラルアーツ・カリキュラムを提供し、生徒が各自の専門分野を選択する前に、しっかりとした学問的基礎を身につけることができるようにしています。
1年次には「コア科目」を履修し、批判的思考力や文章力、スピーキングスキルを徹底的に鍛え上げます。FLAのカリキュラムは、2年次以降、3つの幅広い分野(比較文化、国際ビジネス・経済、社会研究)から専攻を選び、その分野を隣接する学問と密接に関連づけながら学ぶことを目標としています。3年次と4年次には、選択した専攻の上級コースを受講し、専攻外のコースも継続して受講します。このように多様な分野を網羅する学び方により、生徒たちの多面的な視点から問題に取り組む能力が養われます。
※科目の詳細については、シラバスをご覧ください
コア科目
本学科のコア・プログラムは、学位取得のための作文コース、パブリックスピーキングコース、クリティカルシンキングコース等の必須科目で構成されています。新入生は学期開始前にプレースメントテストを受け、各レベルに対応するコアプログラムのコースを選択します。コースの履修により1、2年次の間にコアプログラムの要件を満たすことを目標としています。コアプログラムでは、大学レベルで必要とされる重要なリーディング力、ライティング力、批判的思考力を身につけます。また、リベラルアーツ教育の多義性と目的を把握し、幅広いテキストとトピックに触れることで3・4年次の専攻分野を慎重に検討します。明確で効果的、かつ批判的なコミュニケーションをスピーキングとライティングの両方で行うこと、統合的思考や知識、スキルを多様な場面で柔軟に使い分ける能力を身につけることに重点を置いています。コア・プログラムでは少人数制を採用しているため、講師と学生、学生同士の交流も盛んです。ディスカッショングループ、仲間との読書や作文活動、その他の活動において、生徒たちは批判的な質問を投げかけ、自身の解釈やアイディアについて熟考します。先鋭的な学習環境で磨かれた批判的な視点は、将来に向けた生涯学習への指針となります。
コース詳細を見るには、以下のリンクをクリックし、Loyolaのシラバス参照ページに移動してください。
ライティングセンター
ライティングセンターでは、国際教養学部のすべての生徒を対象に文章作成の指導を行っています。コア・プログラム必修科目のエッセイ、専攻科目の上級コースでの研究論文など、多方面でライティング・センターのチューターが手助けをします。ライティング指導は、月曜日から金曜日の授業時間内に予約することができます。指導は主にグローバル・スタディーズ研究科の大学院生が担当し、学生が自分の考えや主張を熟練したチューターと一緒に検討する機会として、個人単位で実施されています。その後、生徒は各指導を反映した課題の修正をすることができます。個別の指導に加え、ライティングセンターでは毎学期、文法、アカデミックライティングの原則、引用方法などのトピックに焦点を当てたワークショップを開催しています。ライティング・センターは、最初の学期の初めに紹介され、在学中いつでも利用することができます。
一般教養科目
一般教養(GS)科目では、専門分野を超えた学びを通して、人間や社会の根本的な問題を研究することができます。「キリスト教人間学」「言語」「保健体育」「データサイエンス」に加え、「社会と文化」「文化の伝統」「政治と経済」の3つのカテゴリーからなる多様な科目が構成されています。さらに、コンピュータ、環境問題、地理、数学、統計学などの基礎知識を身につけることができる多彩な選択科目も履修することができます。
3つの専攻分野
1. 比較文化
比較文化論(CC)は、美術史と視覚文化、文学、宗教と哲学の分野を中心とした人文科学の専攻分野です。美術史/視覚文化専攻は、建築、絵画、彫刻、写真、映画、マスメディアなど、芸術と視覚文化のあらゆる分野を扱い、さまざまな文化的伝統に対応しています。文学専攻では、さまざまな文化圏で生み出された叙事詩、小説、詩、演劇作品などを研究しています。
宗教と哲学専攻では、神話、哲学的・宗教的テキスト、芸術、儀式、倫理的実践などに表現される、さまざまな文化の哲学的・宗教的方向性を理解することに焦点をあてています。3つの分野には、テーマや関心が重なる科目が多くあります。特に、異なる文化圏の人々による自文化・他文化の理解は、3つの分野に広く共通する価値として挙げられます。さらに、比較文化論では、批判的な読み書きのスキルや、自国および他国の文化を分析するスキルの養成に重点を置いています。このように、比較文化論は、グローバル化、異文化との出会い、多文化社会・職場の出現が顕著な時代において、さまざまな進路や生活環境に対応できる人材を育成することを目的としています。
2. 国際ビジネス・経済
国際ビジネス・経済(IBE)メジャーでは、ビジネスと経済学の両方を1つの専攻で学ぶことができる独自のカリキュラムを提供しています。IBEプログラムでは、幅広い分野での就職に必要なスキルをしっかりと身につけることができます。ミクロ経済学、マクロ経済学、経営学、マーケティング、会計学、統計学の基礎科目を履修して基礎を固め、国際貿易、国際金融、財務管理、産業組織、消費者行動などの科目で興味のある分野の高度な知識と技術を習得します。
講義では、クラス内でのディスカッションやグループ課題、世界各国から集まった多様なバックグラウンドを持つ学生との交流が頻繁に行われています。このプログラムによってグローバルな環境を大学で体験することで、将来の国際的なキャリアに繋げていきます。また、FLAでは、外国語、人類学や宗教学など他学部の授業に参加することもでき、柔軟性のあるプログラムとなっています。
3. 社会科学
社会科学は、リベラルアーツのカリキュラムの中核をなす科目です。社会科専攻は、歴史学、政治学、人類学・社会学の3つの専攻から構成されています。
制約を最小化し自由な環境で社会的、政治的、文化的環境をより深く理解し、研究を進めることができます。社会学専攻では、分析、ライティング、論理的思考、データ収集、プレゼンテーション、ディスカッション、グループワークなど、さまざまな分野で幅広く活用できるスキルが養われます。
しかし、社会科専攻の焦点は、技術的スキルを養成することではなく、生徒が自ら自分たちの住む社会を形成している慣習、伝統、制度、価値観について考え、その発展に貢献することです。社会科専攻においては、専攻内の3つの集中分野から第一分野と第二分野を選択します。入門的な講義からハイレベルな少人数セミナーまで、幅広いプログラムの構成からなり、生徒の自主的な研究に基づいた知的好奇心の養成、広い視野の獲得を目標としています。
教育の目的・方針
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教養学部(FLA)は、比較文化、国際ビジネス・経済、社会学の分野で、オールイングリッシュのリベラルアーツ教育を提供しています。専門分野の科目に加え、学問をより有機的・包括的に理解するための横断的な科目を提供しながら、高度な語学力、異文化・異国間の仲介者として活躍するための批判的思考力・柔軟性を身につけることを目的としています。FLAでは、独自の研究を通して、グローバル化した現代社会における時事問題の理解や、私たちが直面するさまざまな社会問題の解決に貢献しています。
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FLA教育の目的は、グローバル社会での異文化間の架け橋となる国際感覚、語学力、柔軟な思考力を養うことです。
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国際教養学部では、学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めています。卒業要件を満たせば、これらを身につけたものと認め、学位を授与します。
1. 総合的な学際的教育と、英語による高度な思考力・コミュニケーション能力
2. 高度な専門性と幅広い汎用性の両面から、特定の課題に取り組む知的能力
3. さまざまな社会・文化的課題に他者と共同して取り組むため、多文化社会を受容し理解する能力
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教養学部では、ディプロマ・ポリシーに基づき、以下の目的に沿った科目でカリキュラムを構成しています。
1. 社会的・文化的問題について幅広く批判的に考える能力を養い、そのような問題について英語で議論できる能力を身につける。基礎的スキル養成に特化されたコア・プログラムの構成。
2. 3つのディストリビューションカテゴリーで様々な科目を履修し、世界の多様な社会と文化コアプログラムを理解する能力を養う。
3. 3つの専攻(比較文化、国際ビジネス・経済、社会)のうち1つの専攻で専門知識を身につけながら、隣接する分野の科目も並行して履修することで、現代社会の課題に対する幅広く柔軟な視点を身につける。
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上智大学国際教養学部では上智大学国際教養学部では、次のような学生を歓迎します。
1. 国際社会の構成員として、積極的にその維持と向上に不可欠な社会的、経済的、人間的価値の創造に参加する意欲を持つ。
2. 知的好奇心が旺盛で、多様な社会文化的背景を持つ他者と円滑に交流するために、コミュニケーション能力や分析能力を高めたいと考えている。
3. グローバルな問題に関心を持ち、適切に対処できるよう、さらに知識を深める意欲がある。
教員一覧
比較文化
Matthew Carl STRECHER 教授
研究分野 | Modern and contemporary Japanese literature,literary journalism,genre studies,mythology,global literature,postmodernism |
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村上 辰雄 准教授
研究分野 | Theories of religion (modernity,colonialism,materiality) ,African Pentecostalism |
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置田 清和 准教授
研究分野 | Hindu studies,classical Sanskrit literature,Sanskrit poetry and poetics,Bengali literature,studies on emotions |
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Mathew THOMPSON 准教授
研究分野 | Medieval and early modern Japanese literature,particularly the otogizoshi,ko-joruri,gunkimono genres; samurai representation and the legend of Minamoto no Yoshitsune |
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Yen Yi CHAN 助教
研究分野 | Premodern Japanese art,Buddhist art,sacred space,memorials and monuments,images of Shakyamuni,relic worship,figural representations and formation of body,cultural exchanges and Buddhist art,visual culture of death,religious sculpture |
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Hannah HOLTZMAN 助教
研究分野 | Global cinema,film history,media theory,documentary,digital media,ecocinema,technology studies |
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国際ビジネス・経済
Parissa HAGHIRIAN 教授
研究分野 | Japanese market entry,knowledge transfer,intercultural communication,headquar ter-subsidiary relations in Japanese multinational corporations,Japanese consumer behavior |
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Yacob KHOJASTEH 教授
研究分野 | Operations management,supply chain management,business and management |
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Gabriel Fuentes CORDOBA 准教授
研究分野 | Development economics,applied microeconomics,agricultueral economics,economic systems |
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社会科学
安野 正士 教授
研究分野 | Theories of international relations and comparative politics,globalization and the future of the nation-state,nationalism,Soviet and Post-Soviet politics |
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Tina BURRETT 教授
研究分野 | Leadership,democratization,political accountability,the role of the media in politics |
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James FARRER 教授
研究分野 | Urban sociology,foodways and cuisine,sexuality,nightlife,skilled migration(expatriates) |
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Bettina GRAMLICH-OKA 教授
研究分野 | Japanese history,digital humanities,gender studies,material culture |
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伊藤 毅 教授
研究分野 | Agrarian and environmental change; ecology,capitalism,the state; power,domination and resistance; Southeast Asia and Japan |
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中野 晃一 教授
研究分野 | Japanese politics,comparative politics,New Right transformation,public protest and civic activism,party politics and policy change,bureaucracy and administrative reform |
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Sven SAALER 教授
研究分野 | Japanese political history,history of Japanese foreign relations,politics of memory,history of Pan-Asianism |
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David SLATER 教授
研究分野 | Cultural anthropology,refugees and migrants,urban ethnography,semiotics; Tokyo |
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Christian HESS 准教授
研究分野 | Modern Chinese history,urban history,Japanese imperialism and colonialism in China,the regional history of Northeast China,globalization and Chinese cities |
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皆川 友香 准教授
研究分野 | Social demography,health and aging,socio-economic transition from communism in East Central Europe and former Soviet Union |
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Ilju KIM 助教
研究分野 | Migration,citizenship and gender,skilled migration (IT industry),immigrant labor market participation,comparative research |
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Core Program
Gary G FOGAL 准教授
研究分野 | Applied linguistics,second language writing development,dynamic systems theory & usage-based linguistics,pedagogical stylistics |
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Chris HARWOOD 准教授
研究分野 | Language and literacies education,sociocultural theory,online pedagogy |
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小山 デニス 准教授
研究分野 | Applied statistics,collaborative learning,educational assessment,second language writing,task-based language teaching |
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岡田 華子 准教授
研究分野 | Applied linguistics,narrative inquiry,language and identity,sociocognitive approach to language and culture |
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