上智大学の理念

上智大学の教育精神

他者のために、他者とともに
For Others, With Others

1913年の開学以来、上智大学は国や言語、学問の境界線を越え、キリスト教ヒューマニズムに基づく教育を展開してきました。キリスト教ヒューマニズムとは、「自分の才能や学びの成果を他者のために役立てることが、人間としての成長につながる」という考え方です。

上智大学の教育の精神にある「他者」とは、私たちが手を差し伸べなければならない困難な状況下にある人たちのこと。あらゆる学問・研究は、他者のために、そして持続可能な未来のために。上智大学はこれからも、「他者」に寄り添い、そして今日の世界が直面しているさまざまなグローバル課題の解決を目指すために力を尽くします。

今日の世界は、国籍、言語、民族、思想、文化、宗教など、多くの違いを抱えています。異なる世界の人たちとともに、未来をつくりあげていくことは簡単なことではありません。しかし、これからの世界で求められるのは、違いを認め合って多様な価値観を受け入れ、世界をつないでいく力です。

不確実で変化の激しい世界で、自分が生きる現実を直視しながら、よりよい世界を目指し、他者に寄り添い協働できる人-持続可能な未来のために、For Others, With Othersを実践できる人を育てること、それが上智大学の使命です。

上智大学の建学の理念

叡智が世界をつなぐ
Sophia – Bringing the World Together

上智大学は1913年、当時のローマ教皇ピウス十世の命を受けた3人のイエズス会神父によって創立されました。そのルーツは聖フランシスコ・ザビエルまで遡ります。ザビエルは、1549年にキリスト教布教のために来日した際、理性的で知的好奇心の強い日本人の資質を高く評価し、日本の首都に大学が設立されることを熱望していました。

上智大学は、さまざまな時代の変遷をたどって成長してきましたが、建学の理念は創立以来変わっていません。それはキリスト教ヒューマニズムの精神を根幹とし、世界の人々とともに歩む隣人性と国際性を貫く大学であるという理念です。

隣人性には、本学の教育精神である「他者のために、他者とともに」(For Others, With Others)を実践する生き方という意味が込められています。激動する現代のグローバル社会に向かって広く窓を開き、人と人との交わりを大切にすることは言うまでもありません。そして、貧困、環境、ジェンダー格差、倫理など、地球規模の課題に直面する世界で、人と人との交わりを大切にし、持続可能な未来のために奉仕する人を育てるために力を尽くします。

また、本学の目指す国際性とは対話と相互協力によって、民族・文化・宗教などの多様性を認め合うこと。かつてザビエルが志したように、東洋と西洋の智の交流や多様な人々との出会いを通して、現代世界を分断する諸課題の解決に向け、さまざまな分野での対話と学びの機会を提供します。

上智大学は、「叡智が世界をつなぐ」に込められた理念の実現のため、隣人性と国際性に裏打ちされた教育研究活動を推進していきます。

上智大学 Sophia University