助産学専攻科

女性や家族の尊厳と権利を尊重する倫理観を備えた人間教育を目指す

助産学専攻科は、上智大学総合人間科学部看護学科の基礎教育の上に設置される1年課程の専攻科です。総合大学の特色を活かし、さまざまな学問基盤を専門とする教員と勉学・交流することで、支援者としてより豊かな精神基盤をもった助産師となることを目指します。

カリキュラムの特徴

カリキュラムは、助産学基礎領域、助産学実践領域、助産学実践関連領域の3つの学びの領域で構成されています。

助産学基礎領域

専門職業人としての骨幹となる助産の事象に対する考え方や基本的な知識について、助産学専攻科専任教員ばかりではなく、産科医や小児科医、そして総合人間科学部の多領域の教員から学びます。また、助産師としての基本的姿勢を学ぶための助産学概論に加え、キリスト教ヒューマニズムを基盤としたケアリング、倫理の学びを目的とした「ヒューマンケアリングと倫理」を設置しています。

助産学実践領域

周産期ケアやウィメンズヘルスケアの知識・技術を学ぶ科目を設置するとともにその知識・技術を統合する実習科目を設置しています。特に「妊産婦継続事例実習」と並行して、「乳児継続事例実習」を設け、妊娠期から育児期までの母子の支援を包括的に学ぶことを目指している点が特徴です。この実習では、乳児とその家族を約9か月間継続的に受け持ち、乳児の成長・発達を確認し、その時々に家族が抱く育児への思いに寄り添い、支援していくことを学びます。また、その中で育児サロンを開催し、健康教育としての基本を学ぶばかりではなく、受け持ち対象者同士の交流の場となるよう支援しています。

実践関連領域

開業権を持つ助産師として、実践の場がどこであれ、安全や業務管理に十分配慮した仕事ができるようにすることを目指し「助産管理学」を設置しています。また、常に研究的な視点で自らのケアを振り返ることができる能力の基盤作りとして、「助産学研究」、さらに上智大学の特色を生かし、グローバル社会に対応できる助産師としての素養を身につけるために設置した「国際助産学」では、国際母子支援活動を実践している方々の講義を受け、その活動の実際を学びます。

上智大学 Sophia University