10月6日、上智大学はラモン・マグサイサイ賞財団との共催によるYouth Forum「Youth, Japan, and the World: Advancing International Exchange and Cooperation」を四谷キャンパスで開催しました。本学学生や教育関係者などが参加し、国際交流や国際協力における若者の役割について考えました。
開会にあたり、大塚卓也氏(JICA青年海外協力隊事務局長)から寄せられた歓迎メッセージを、小林龍太郎氏が代読しました。メッセージでは、国際協力や平和の実現に向けて、人と人との交流を通じて信頼関係を築くことの大切さが述べられました。また、青年海外協力隊(JOCV)が2016年にラモン・マグサイサイ賞を受賞したことにも触れ、地域社会との信頼関係を基盤とした国際協力の重要性が語られました。
続いて、2017年ラモン・マグサイサイ賞受賞者であり、上智大学アジア人材養成研究センター所長、元上智大学学長の石澤良昭教授による冒頭の挨拶が行われました。石澤良昭教授は、長年にわたるカンボジアでの文化遺産保護活動を振り返り、内戦後のアンコール遺跡群の保存活動を現地の人々とともに進めてきた経験を紹介しました。また、1991年から続く人材育成の取り組みにも触れ、文化遺産保護を担う人材を育てることの重要性を語りました。
その後のパネルディスカッションでは、「国際交流が社会貢献へとつながるレガシー」「人・教育・交流を通じた世界との架け橋づくり」「日本と世界の未来を担う若者の視点」の3つのテーマについて議論が行われました。パネリストとして、梅宮直樹教授(上智大学グローバル教育センター)、丸山絢子氏(UNIDO東京投資・技術移転促進事務所)、杉村美紀学長、本学大学院生の西田里穂さんが登壇し、それぞれの経験や専門的知見をもとに意見を交わしました。
元青年海外協力隊員の丸山氏は、自身の活動経験を踏まえ、国際協力では一方的な支援ではなく、まず相手の声に耳を傾ける姿勢が重要であると述べました。また、地域社会の人々と対話を重ねながら信頼関係を築くことの大切さについて語りました。一方、西田さんは、上智大学での学びや交換留学、国際機関でのインターンシップを通じて、国際的な課題を身近なものとして捉えるようになった経験を紹介しました。さらに、多様な背景を持つ人々との学びや交流を通じて、異なる国や文化の中で働くことへの関心が深まったと述べました。
パネルディスカッションでは、国際教育や国際交流の意義に加え、多様な人々が出会い、対話を重ねながら学び合う場としての大学の役割についても意見が交わされました。
質疑応答では、公教育の役割や留学を取り巻く課題などについて活発な意見交換が行われました。本学学生からも質問が寄せられ、登壇者がそれぞれの経験を踏まえて回答しました。
閉会にあたり、ラモン・マグサイサイ賞財団のスーザン・B・アファン理事長は、国際協力は一度の対話や一人の力だけで実現するものではなく、人と人との信頼関係を積み重ねながら継続的に取り組むことが重要であると述べました。また、参加者に対し、自らの身近な課題に目を向け、一人ひとりが行動を起こすことの重要性を呼びかけました。
本フォーラムは、参加者が国際協力や国際交流の意義について理解を深めるとともに、社会課題の解決に向けて若者に何ができるのかを考える機会となりました。