「ソフィア・AIリテラシーセミナー」第1回が開催されました

上智大学では「AIと大学の学び」をテーマとしたセミナーシリーズ、「ソフィア・AIリテラシーセミナー」(主催:基盤教育センター)を開催しています。

2023年10月10日(火)、シリーズの第1回「AIの最前線ーわれわれはどこに向かうのかー」が開催されました。

第1回のセミナーでは、東京大学次世代知能科学研究センター教授の松原仁先生による講演が行われました。松原先生は人工知能学会会長を務め、人工知能研究の第一人者として知られています。

また本学からは、大槻東巳先生(機能創造理工学科教授、応用データサイエンス学位プログラム運営委員長)と倉田正充先生(基盤教育センターデータサイエンス領域長、経済学科准教授)が登壇しました。

講演者の松原教授
講演者の松原教授

松原先生からは、人工知能研究の歴史と現在地、そして今後の展開についてご講演いただきました。特に、将棋を題材としたAIと人間の関わり方の変化や、AIを用いた創作活動の展望など、自身の研究活動から人工知能研究の最新動向や今後の展望について説明いただきました。

また、大槻先生は物理学、倉田先生は経済学の観点から、各分野とAIの関わりについて説明しました。AIが画像認識やビッグデータ処理などの課題解決に利用されていることや、物理学ではAI自体が研究対象となっていることなどについて、紹介がありました。

さらに、登壇者3名によるディスカッションが行われ、麻雀や人狼、カーリングなどにおけるAI研究の展開や、AIにとっての身体性の必要性、倫理性の問題などについて、幅広い議論が展開されました。特に、「知能という、人間にとって特別な領域を脅かされる経験」において、人間にしか担えない役割や生成AIの限界は何なのか、また大学の役目とは何かといった意見交換が行われました。

登壇者3人によるディスカッション
登壇者3人によるディスカッション

セミナーにはオンラインと対面を合わせて300名を超える参加者があり、AIと人間の共存について、今後の進化に対する期待と不安など、様々なコメントが寄せられました。また、松原先生の講演からAIの現在地についてわかりやすく理解できたという声や、分野間の議論が面白かったといった声もいただいています。

セミナーの録画はこちらのページで公開されていますので、ぜひご覧ください。

セミナーシリーズの第2回は、2023年10月17日(火)に言語学者・作家の川添愛先生をお迎えし、「AIの言葉と人間の言葉」というタイトルで講演が行われます。多くの方々の参加をお待ちしています。

上智大学 Sophia University