上智大学Sophia Future Design Platform推進室が主催した「アントレプレナーシップ養成講座(全6回)」が11月9日から12月21日にかけて開講されました。上智大学生に起業・ビジネスを考える場を提供し、世界で戦えるグローバルビジネス人材を輩出することを目的として実施。本学OBの阿部修平氏(78年経済卒)が創業し、CEOを務める投資運用会社・スパークス・グループ株式会社の協力により実現しました。
魅力的な起業アイデアには同社が1,000万円を上限に出資が検討するということもあり、真剣に起業を志す学生10数名がエントリーしました。
初回の講座では、阿部氏による「起業と投資」をテーマにした講演があり、学生時代の振り返りから現在に至るまでの波乱万丈なストーリーが語られました。そして「経営者に大事なことは、一に誠実さ、次に十分な知性、そして情熱」「一生懸命さは世界を動かす。人を動かす」と、世界で活躍する経営者を例に挙げながら、参加した学生へ強くメッセージを送りました。質疑応答コーナーでは学生からの熱心な質問に時間を延長して回答しました。
2回目以降の講座では、さまざまな業界で活躍中の若手経営者らがゲストで参加。学生たちはゲストやスパークス社の社員らをメンターとし、ワークやディスカッションを通してビジネスアイデアをブラッシュアップし続けました。
そして12月21日の最終講座では、審査員であり投資家や起業家でもあるメンター達を前に、学生それぞれが約1ヵ月半の成果を熱意を込めてプレゼンしました。審査の結果、外国語学部ロシア語学科1年の矢橋舞美さんによる留学支援をテーマにしたビジネスモデル「可愛い子には旅をさせよ!プロジェクト」が1位を受賞しました。
阿部氏は最後の挨拶で、「新しい潮流を皆さんの発表の中に共通して感じた。諦めずにやり続けて、楽しい人生にしてほしい。Please enjoy your life!」と学生たちにエールを送り、一人ひとりに修了証書を渡しました。
今後、矢橋さんを含む上位入賞者へは、スパークス社との継続的な打ち合わせが行われ、出資に値するビジネスモデルが最終的に絞られます。
<受講者のコメント(一部抜粋)>
- 起業に関するだけでなく会社の経営や一緒に働く人、プレゼンのコツなど様々な内容に触れることができ面白かったです。
- 講座を通してとても貴重な学びを得ました。毎回の講演では、理念、マーケティング、収益モデル、資金調達などビジネスのあれこれをとてもわかりやすくかつコンパクトにまとめてくれたので、プログラムが終わった後でもまた復習しようと思っています。ゲストスピーカーによるミニ講演もとても興味深く、彼らの努力に満ちたストーリーを聞いて感動しました。最終の発表会では自分のベストを出せなかったですが、他の参加者の発表を聞いてとても感動しました。来年、また機会がありましたらぜひ参加したいと強く思いました。
- 期待以上のとても満足できる講座でした。自分の中でぼんやりと描いていた起業のアイデアがより具体化され、多くの起業家の方々のお話を伺うことで知識やアイデアがブラッシュアップすることができました。
- 授業で学ぶことのない「MOAT」や「起業家精神」など、現実のビジネス経営において重要な基礎知識や情報を多く学ぶことができました。
- 講座全体を通して、自分自身、そして起業についての理解を深めることができたと思います。実際に、今回の講座で事業を考えたことが、私にとって、人生で成し遂げたいことを見つけ、自分の将来の方向性を決めるきっかけの一つになりました。また、自分で事業を作り明るい未来を想像する楽しさとワクワクを感じると同時に、起業に向けてマネタイズや数年後の事業案なども考えてみて、起業の難しさとリスクを感じることもできました。