2018年度 AJCU-AP サービスラーニングプログラムに学生28名が参加~岩手県釜石市でフィールドワークを実施~

2018年8月1日~8月13日、AJCU-AP(Association of Jesuit Colleges and Universities-Asia Pacific)によって毎年実施されているサービスラーニングプログラムが日本で開催され、上智大学がホスト役を務めました。今年のテーマは、「Post-Disaster Community Recovery in Japan(震災後の地域コミュニティーの回復)」で、東日本大震災で被災した岩手県釜石市を一週間訪問し、現地でボランティア活動をしながら現地の人々と交流し、震災後の復興や地域コミュニティーの回復について学びました。今年は、8大学から28名の学生および9名の教職員が参加しましたが、学生の内訳は、インドネシア6名、フィリピン7名、韓国4名、東ティモール2名及び本学から9名でした。

岩手県に赴く前には、本学にて三日間事前学習をし、サービスラーニングやイグナチオの教育方法に対する理解を深め、東日本大震災に関する事前講義を受けました。岩手県釜石市では、毎夏に開催される「釜石よいさ祭り」に参加し、留学生も一緒に踊りを楽しみました。そのほか、地元の保育園でお祭りの運営をサポートしたり、老人ホームで歌やダンスを披露したり、農園での草刈りや工場清掃等の奉仕活動にも参加しました。また、大船渡市にも赴き、大船渡教会のフィリピン人コミュニティの方々と交流し、津波で大きな被害を受けた陸前高田市を視察しました。釜石市で被害の大きかった鵜住居町や隣町の大槌町の被災地も巡り、被災者でもある専門ガイドの方の話を聞きながら、防災や避難の課題について深く考えさせられました。

実際に被災した方々からの壮絶な経験談を聞くことで、周りの人々に感謝しながら生きていくことの大切さを再認識したり、信仰心の必要性に気付いたりと、価値観や人生観が大きく変わった学生もいました。海外の参加学生たちは、釜石の復興や現状を学びながら、自国で災害が起きたときにはどうすれば良いかについても考え、議論しました。毎日の活動後には、グループ間で振返りと分かち合いを行いましたが、参加者達が日々真剣にプログラムに向き合い、学んだことを吸収いく様子が印象的でした。今回のサービスラーニングプログラムはどの参加者にとっても非常に素晴らしい経験になったといえます。

上智大学 Sophia University