文学部新聞学科の学生による5作品が東京ビデオフェスティバル2022で入賞-1つの機関からの5作品入賞は全国最多

全国の映像コンテストで新聞学科生の入賞相次ぐ

「東京ビデオフェスティバル2022」にて、文学部新聞学科の学生たちが制作した5作品がTVFアワードに入賞しました(表彰式は3月19日に開催)。大学など同じ教育機関から5作品が入賞するのは全国最多で、合計10人の学生が受賞者として選出されました。学生たちはいずれもドキュメンタリーを制作する水島宏明教授のゼミに所属。水島ゼミに所属する学生たちの作品は、丹波篠山映像大賞にて準大賞の兵庫県知事賞に選ばれるなど、全国の映像コンテストで相次いで入賞しており、テレビ局と遜色がない機材が揃った環境で日頃から番組制作する実践的な授業がある新聞学科らしい成果といえます。

「東京ビデオフェスティバル2022」は”市民による市民のための映像祭”と呼ばれ、ドキュメンタリーやCG、アニメーション、ドラマなどジャンルを問わずに競い合う映像作家の登竜門です。13回目を迎えた今年、全国各地に住む10代から90代まで様々な世代の人たちが110作品を応募しました。

「東京ビデオフェスティバル2022」で受賞した作品は以下の通りです。

  • 菅野吏紗さん(3年)制作「ボクはケーキが食べられない」
    食物アレルギーのために食生活を制限される人たちが主人公です。疎外感を持つ子ども。罪悪感を持つ親など、食べられないものがある境遇に生きる当事者を取材しました。
    作品はこちら
  • 南﨑美玖さん(3年)制作「I am, as I am」
    「女装する男子」の大学生を主人公。性自認や性志向が多様化する社会で、周囲に流されることなく”自分らしい生き方”について服装をテーマに考える作品です。
    作品はこちら
  • 2年生の小塩巴菜さん、江上らなさん、古屋蓮さん制作「4本指のピースサイン」
    生まれながら裂手症という障がいを抱えて生きる男性の姿を通して、あまり知られていないこの障がいの当事者や家族の声を取材しました。
    作品はこちら
  • 2年生の藤薫子さん、京井史華さん、小林風輝さん制作「和服を着てみたら」
    レンタルで和服を着る時代になって、簡単に廃棄されてしまう和服を有効に利用したいと活動する人たちの活動を追いました。取材する学生自身も和服を着て行動するうちに見えてきたものがありました。
    作品はこちら
  • 2年生の村上真惟さん、大澤知世さん制作「曇天五輪」
    東京五輪が開催される直前に無償のボランティアに登録した女子学生。有償で同じ作業をするアルバイトを選ぶ学生も出るなかで、心中はますます「曇天」に…。ボランティア学生の視点からとらえたセルフ・ドキュメンタリー。「地方の時代」映像祭奨励賞とのダブル受賞となりました。
    作品はこちら

FFC学生ドキュメント映像祭でも2作品が受賞

大阪を拠点とする映像編集・制作会社の株式会社フリー・フォーム・カンパニーが主催する「FFC学生ドキュメント映像祭」においても、水島教授のゼミ所属学生による2作品が受賞。3年の高橋玄太郎さんによる「ダメな私でいいですか?」は準グランプリ、同じく3年の福田みなみさんによる「Sister」は入賞を果たしました。

高橋さんの作品「ダメな私でいいですか?」は、マラソン選手として活躍していながら、万引きで逮捕された女性が主人公。減量ストレスで摂食障害や窃盗症などに苦しんだ過去を告白する女性を通じ、スポーツ競技のあるべき姿を考える作品として高く評価されました。高橋さんは、「この度、準グランプリを受賞することができ、大変嬉しく思います。これからも沢山の映像作品に触れ、機会があればまた自身でも何か作品を制作することができたらと思います」とコメントしています。

福田さん「Sister」は、最愛の妹を自死で亡くした女性に焦点を当てた作品です。「身近にいながら、なぜ気づいてやれなかったのか?」と自責の念が募るなかで、自死遺族の心境を伝える活動をする女性の現在をとらえた作品です。福田さんは「故人の苦悩に気付けなかった自分を責め、人知れず苦しむ自死遺族が多くいることを知っていただくきっかけになれば幸いです」と話しています。

審査結果詳細や作品は、同映像祭サイトにてご覧いただけます。

上智大学 Sophia University