2020東京パラリンピック出場選手と学ぶ「車いすフェンシング体験会」を開催しました

6月9日、特別ゲストとして2020東京パラリンピックに出場した加納慎太郎選手を招いた「車いすフェンシング体験会」を上智大学四谷キャンパスにて開催しました。

本イベントは、ハンディキャップを抱えた人々の視点からスポーツを体験することでマイノリティへの理解促進を狙うと同時に、スポーツへのアクセスが少ない身体障がい者にパラフェンシングを体験してもらうことでパラスポーツという選択肢があることを認識してほしいという目的から、本学課外活動団体である体育会フェンシング部が企画し、一般社団法人日本パラフェンシング協会と、公益社団法人東京都障害者スポーツ協会の協力により実現しました。当日は本学学生や教職員など約90人が参加し、障がいの有無や国籍、年齢を超えてパラフェンシングを楽しみました。

冒頭、体育会フェンシング部の顧問である福武慎太郎教授(総合グローバル学部)が挨拶を行い、その後、加納選手がミニレクチャーを実施しました。生い立ちからパラスポーツとの出会い、東京パラリンピック出場時の様子を紹介し、最後にパリパラリンピックへの意気込みを語りました。

引き続き、加納選手と外国語学部フランス語学科卒業生で公益社団法人・日本フェンシング協会常務理事、また体育会フェンシング部名誉OBでもある和田潔氏、マイノリティ研究を行う本学学生によるパネルディスカッションを実施しました。「マイナー・スポーツであるフェンシング及びパラフェンシング普及」や「日仏のパラスポーツ比較」などについて議論しました。和田氏は「フェンシングは、東京オリンピックを経ても国内ではまだ知名度は高くありません。だからこそ、パリ・オリンピックでさらなる結果を残すことで、知名度向上と競技力向上を推進したい」とパリ・オリンピック・パラリンピックへの期待を語りました。加納選手は「パラフェンシングは顔が見えないスポーツですが、やってみると面白いスポーツです。今日の体験会でぜひその楽しさを実感してほしい」と参加者に呼びかけました。

体育会フェンシング部員による「パラフェンシング」のデモンストレーションのあと、参加者同士でパラフェンシングを体験しました。参加者の多くが初めて剣に触れるフェンシング未経験者でしたが、フェンシング経験問わず東京パラリンピック出場経験のある加納選手との対戦を楽しんだ貴重な時間となりました。

同イベントを主催した体育会フェンシング部の副主将兼男子部部長で、サステナビリティ推進本部の学生職員でもある吉岡聖都さんは、「今回の体験会は、体育会フェンシング部と上智学院サステナビリティ推進本部が協働して開催しました。フェンシング部は競技の知識と経験、用具を提供し、サステナビリティ推進本部はイベント企画・運営のノウハウやバリアフリー関連の知識を共有することで、互いの強みを活かしながらイベント成功を目指しました。今後も、よりインクルーシブなキャンパスづくりを、学教職の” ALL SOPHIA”で目指していきたいです」と振り返りました。

上智大学は「For Others, With Others(他者のために、他者とともに)」の教育精神のもと、ダイバーシティ&インクルージョンの活動に力を入れており、5月にはフランス発祥の視覚障がい者スポーツ啓発イベント「セシツアートウキョウ」を日本ではじめて実施しました。これからも、パラスポーツの認知度向上や社会参加の機会の拡大への貢献を目指していきます。

上智大学 Sophia University