「違い」を知る大切さを学んだ私が見据える、グローバル課題解決への道。

法学部 法律学科
太田 萌々さん

国際寮の多様な仲間と関わるうちに「凝り固まった視点や考え方から、柔軟かつ広い視点で物事を見ることができるようになりました」と語る法学部法律学科4年で広島県出身の太田萌々さん。グローバルな学びや体験を重ね、将来は国際社会の課題解決に貢献するキャリアを目指す彼女が見据える将来像とは?

最高裁や国会に歩いて行ける立地と、学びを深めて広げられる環境が上智の魅力

私が上智大学を選んだ理由は、他学部の授業を履修しやすい学びの環境に惹かれたからです。また、語学や留学など、上智にしかないグローバル教育にも関心がありました。自分の専門だけではなく、興味関心にあわせた学びができるのは、全学部が1つのキャンパスにある上智ならでは。関心のあることを学ぶのはもちろんですが、自分の興味をどんどん広げることができるこの環境を私は心から楽しんでいます。

広島県の高校に通っていたので、大学情報の収集はホームページやパンフレットが中心でしたが、一度だけオープンキャンパスに参加することができました。このときは「せっかく来たのだから上智生にたくさん話しかけてみよう」と思って積極的に在学生と交流しました。おしゃれでキラキラした雰囲気の学生が多く少し気後れしてしまいましたが、実際に話してみるとやさしくて明るくて話しやすい方ばかり。とても楽しい時間を過ごすことができたのは、いい思い出ですね。

東京の中心でアクセスのよい立地も、上智の強み。初めて四谷に来た時、文字通り駅の正面に大学があることに驚きました。国会議事堂や最高裁判所、国会図書館などもキャンパスから近いため、法律を学ぶ私にとっては非常に魅力的です。散歩コース上にこれらの施設がある大学は、東京でも珍しいですよね。実際、入学後に友人と散歩しながら最高裁判所の前を通った時には、あの有名な判例がここで生まれたんだと実感したのを覚えています。また、劇場や美術館、博物館などの文化施設、新宿・渋谷・丸の内など都内の主要エリアに簡単にアクセスできるのも上智の立地ならではと感じています。

それぞれの価値観が違うからこそ、寮生活でしか経験できないことがある

私が国際寮に住むことを決めたのは、国際色豊かで年代も異なる人たちと過ごす日常は、きっと学びと刺激に満ちたものになるだろうと思ったからです。生まれ育った環境が違う学生が集まっての寮生活なので、入寮に当たって不安はありました。それぞれのバックグラウンドが違えば、その分だけ価値観も異なりますから。今振り返ってみても、国際寮での生活がコミュニケーションや相互理解について学び実践する良い機会になったのは間違いありません。

LGLと呼ばれる寮のリビンググループリーダーとして、寮の運営にも関わってきましたが、朝型夜型などの生活リズム、就職活動のストレスなど、寮生一人ひとりの「違い」に起因する難しさを感じることもありました。私が入寮したのはコロナ禍だったので、特に寮生同士の繋がりが希薄でした。周辺にどのような施設があるのかといった生活のコツを先輩から聞く機会が少ない状況だったのです。あの頃は、どうしたら皆がストレスを感じずに楽しく共同生活を送ることが出来るだろうかと考え、ミーティングや話し合いの機会を意識的に設けるようにして、密なコミュニケーションを心がけていましたね。

国際寮の寮生に限らず、上智には英語をはじめとした外国語を話せる人が多く、キャンパスにはさまざまな言語が飛び交っています。地元の広島とは大きく異なるので、入学当初は驚きました。語学力に加え、上智の学生や先生方は、自身と異なる立場の人について、文化などバックグラウンドを含めて知ろうと努力する人が多いと感じています。大学や寮でこのような人たちと交流を重ねる中で、柔軟なかつ広い視点で物事を見ることができるようになったと実感しています。

他者を巻き込んで問題解決する姿勢を、国際的な社会問題の解決に役立てたい

法学部では国際法ゼミに所属して、核兵器や核軍縮をテーマに学んでいます。学部での勉強以外では、言語教育研究センターが提供するプログラムを利用して、週1回英語ネイティブの方と会話する機会を設けています。上智には英語で授業を行う科目がたくさんあるので積極的に履修しています。英語で講義を受け、議論して、レポートを書くという環境に意識的に身を置くようにしていました。

また、上智ではアフリカについての理解促進を目的とした「上智大学アフリカWeeks」というイベントが毎年開催されています。このイベントには、有志学生たちが運営スタッフとして参加するのですが、今年、私は学生チームのリーダーを務めました。入学以来、アフリカの政治経済や文化について理解を深める「アフリカに学ぶ」という授業を履修していて、大学生活の集大成としてこのイベントに主体的に関わりたいと思ったんです。

はじめに私たちたちは、イベントの参加対象を「これまでアフリカに触れる機会がなかった方々」に設定。そのような方々が興味を持って楽しく学ぶことができるようにするためには何が必要か?という視点を大切にしようとメンバーに声をかけました。アフリカ地域出身の学生や教職員の方々にも協力してもらいながら、企画を練り上げるのに心血を注ぎましたね。今までの自分だったら、アフリカに興味のある方々を対象に絞って企画を考えていたかもしれません。でも、あえてそうしなかったのは、大学生活を通じ、「他者」の視点に立って相手を理解しようと努力することが大切と思うようになったから。4年生の今だからこそ、この視点でプロジェクトに取り組むことができたと思っています。コロナ禍が明けた今夏は、大学のプログラムでアフリカに2週間滞在する予定です。念願叶っての訪問なので、今から本当に楽しみです。

アフリカWeeksや「アフリカに学ぶ」の授業を通じて、国際機関やNGO、民間企業の方など、国内外の多くの方々と交流する機会に恵まれましたが、1つの機関や組織では解決できない問題が多くあることを強く感じています。そして、さまざまな分野に横断的に関わりながら、日本や国際社会が直面するグローバル課題の解決に貢献したいという気持ちになりました。今後はビジネスの側面から、このような課題解決に関わっていけるようなキャリアを目指し、努力を重ねていくつもりです。

※この記事の内容は、2023年7月時点のものです

上智大学 Sophia University