カンボジア・プノンペン大学と国際シンポジウムを共催しました

上智大学とプノンペン大学(RUPP)は2021年5月に学術交流と交換留学の協定書(MOU)を締結し、2022年11月には石澤良昭(本学アジア人材養成研究センター所長)に対して「王立プノンペン大学名誉博士号(歴史学・人文学)」が授与されています。2023年12月4日、MOUに基づく相互交流の一環として、国際シンポジウム “Debriefing on the Restoration Project of the Angkor Wat Western Causeway and Environmental Management” が、RUPPキャンパス内のThe Cambodia-Japan Cooperation Center (CJCC),KIZUNA Hallにおいて開催され、プノンペン大学の学部長、副学長等の教職員をはじめ、約300名のプノンペン大学生が参加しました。

国際シンポジウム主催者と講師が大きく会場内のバナーで紹介された
CJCC,KIZUNA Hall は300名のRUPP学生で埋まった

シンポジウムは、RUPPチェット・チーリー学長から上智大学への歓迎挨拶から始まり、まず本学の曄道佳明学長が “Sophia – Bringing the World Together” と題して、本学の教育・研究活動を紹介し、異文化交流の現代的課題について講演しました。次に、本学の海外拠点、カンボジア王国シェムリアップ市のアジア人材養成研究センター駐在の三輪悟研究員から「アンコール・ワット西参道修復工事への本学の貢献と11月4日に挙行された西参道開通祝賀式典および「渡り初め儀式」」について説明があり、また、ラオ・キム・リァン研究員による「アンコール遺跡でのISO14001の認証取得と環境教育の重要性」について講演が行われました。RUPPからは、シーク・ソパット副学部長(Faculty of Development Studies)が「シェムリアップ市の災害脆弱性に関する社会経済指標を用いた研究」について発表を行いました。

RUPPチェット・チーリー学長の歓迎挨拶
曄道佳明学長の講演 "Sophia – Bringing the World Together"

講演後のQ&Aセッションでは、曄道学長の発表に対する活発な質疑応答が行われました。シンポジウムの終了にあたり、石澤良昭所長から参加学生へのメッセージとして、ご自身の半生を賭けたアンコール・ワット研究への取り組みを紹介し、これからのカンボジアを背負う学生たちを激励しました。石澤所長は出席学生へのプレセントとして、アジア人材養成研究センター紀要『カンボジアの文化復興』33 特別号(英語版)RENAISSANCE CULTURELLE DU CAMBODGE (33) 2023 SPECIAL ISSUE The Second International Symposium on the Hydraulic City 並びに『アンコール・ワットと私』石澤良昭著(クメール語版)を会場で配布しました。

講演者:左から、RUPPシーク・ソパット副学部長、本学ラオ研究員と三輪研究員
最前列左から2人目が、RUPPオム・ラヴィ副学長(本学卒業生)

今回のシンポジウムの開催にあたり格別なご尽力をいただいた、本学卒業生でプノンペン大学副学長のオム・ラヴィ教授は「国際シンポジウムを開催でき大へん嬉しく思います。学生交流を含めRUPPと上智大学の相互協力を更に進めたい」と語りました。

主催者・講師が全員で記念撮影、最前列中央の石澤良昭所長を囲んで

上智大学 Sophia University