ウクライナ・カトリック大学の教員・学生とシンポジウムを共同開催しました

対面とオンラインを併用して活発な質疑応答がありました

12月16日、本学とウクライナ・カトリック大学(UCU)の教員および学生が共同で、オンラインシンポジウムを開催しました。2号館17階国際会議場での対面公開と併用のハイフレックス形式で行われました。

冒頭、森下哲朗グローバル化推進担当副学長が挨拶に立ち、「カトリックという同じ基盤を持つ本学とUCUは、現在、学術交流協定の締結準備を進めている。より良い世界の実現に向け、互いの意見を共有する今回のシンポジウムは大変に意義がある」と話しました。

シンポジウムはUCUのHalyna Kurochka教授がモデレーターを務めました。はじめに本学国際関係研究所とUCUの教員による基調講演を実施。「平和をすべての人に:持続可能な平和の実現」をテーマに、両大学から2人ずつ合わせて4人が登壇しました。
UCU副学長のDmytro Sherengovsky教授は、ロシアのウクライナ侵攻を例に現代の混合型戦争について論じ、国際関係研究所長の安野正士国際教養学部教授は、第2次世界大戦中の日本の事例に触れながら安全保障にまつわるジレンマについて話しました。また、東大作グローバル教育センター教授は、ウクライナとロシアの戦争をいかに終わらせるかを中心に講演を展開しました。Halyna Protsyk教授は、この戦争によって引き起こされた食糧、エネルギー、避難民などの問題を具体的な数字を挙げて説明した上で、グローバルな連帯のために私たちに何ができるかを提示して締めくくりました。

続いて、両大学の学生代表がプレゼンテーションを行いました。UCUの学生代表3人は、ウクライナのルハンシク、ドネツク、マリウポリなどの写真を示しながら戦時下でも継続している学生生活を紹介しました。本学からは、原秀斗さん(総合グローバル学科SPSF2年)と西川ゆみさん(国際教養学科2年)が登壇。「ウクライナ戦争に対する学生の視点」と題し、日本からできる支援などの考察を発表しました。学生のプレゼンテーション後、登壇者全員による質疑応答の時間が設けられました。

シンポジウムには、東教授の授業科目「持続可能な開発目標(SDGs)を学ぶ」の受講生など、両大学から100人近くが参加し、講演や発表に熱心に耳を傾けました。最後に、今後も両大学の交流を続けていくことを誓って閉会しました。

上智大学 Sophia University