「東京ドキュメンタリー映画祭2023」で新聞学科の学生が制作した2作品が正式ノミネート上映され龍村仁美さんの作品が観客賞を受賞しました

今回で6回目を迎えた「東京ドキュメンタリー映画祭2023」において、世界59か国から応募があった499作品から選ばれた29作品が12月9日から22日まで東京・新宿のK’s Cinemaで上映されました。このうち、文学部新聞学科の水島宏明教授のゼミでドキュメンタリー制作を学ぶ学生による2作品が短編部門コンペティションで劇場公開されました。

木村優里さん(左)、龍村仁美さん

上映されたのは木村優里さん(新聞学科3年)制作「祖父の空襲体験〜戦争と平和を考える旅〜」(20分)と、龍村仁美さん(新聞学科2年)が制作した作品は「娘より、父へ」(17分)の2作品です。2作品が同時に正式上映されるのは初めてのことです。

龍村さんの作品は観客による投票によって短編部門コンペティションの「観客賞」に選ばれました。この映画祭で上智大学の学生が受賞するのは龍村さんが初めてになります。

龍村さんは、「映画祭での上映すらとても恐縮していたのですが、自分自身の気持ちの整理として作ったこの作品が、また新たな方々との出会いにつながったことをとても嬉しく思います。父が私に残してくれたものをこれからも忘れずに、出会ってくださった方に感謝しながら、今後も努力していきたいと思います。上映の機会をくださった映画祭の皆さまに心から感謝いたします。ありがとうございました」と話しています。

木村優里さん作「祖父の空襲体験〜戦争と平和を考える旅〜」

作品概要

祖父が空襲を体験した大学生・木村優里が佐世保の街を訪ね、空襲の記憶を祖父や父とともにたどる。優里の祖父・木村之一(94)は中学生の頃に佐世保大空襲を経験した。当時の経験を振り返りながら、二度と戦争を起こしてはならないと祖父は優里に語る。一方で佐世保は現在も軍港としての役割を持ち、地元経済は米軍や自衛隊に支えられており、空襲の被害を伝承する活動はやりにくい一面もある。若者の目に映った佐世保の今を追う。

木村さんコメント

長崎県・佐世保市は、戦前は日本海軍の拠点であり、太平洋戦争中には佐世保大空襲などで攻撃の標的となり、多くの犠牲者を出しました。現在も防衛の要所として存在し、地域経済は軍事と深く結びついています。しかし、戦争体験の被害を伝承する活動は難しい側面があると、当時のことを語り継ぐ人々は声を潜めています。ウクライナや中国、北朝鮮情勢の緊張が高まる中、本作品では佐世保を通じて戦争と平和について考えました。

作品情報

https://tdff-neoneo.com/lineup/lineup-4083/#movie01

龍村仁美さん作「娘より、父へ」

作品概要

2023年1月、19歳になったばかりの時、父を亡くした。
父が63歳の時に生まれた一人娘の私、映画監督として多くの人から慕われる父。
父の長い人生の中で、私が一緒に過ごすことのできた時間はたったの19年。
それでも父は、私に色んなものを残してくれた。
今の私を作った父との思い出を追憶するように、別れの整理がつくように、自分自身を記録した。

龍村さんコメント

東京ドキュメンタリー映画祭での上映、とても光栄です。この作品は私が人生で初めて作った映像です。至らぬ点ばかりでお恥ずかしいですが、今の私にしかできないものをこのタイミングで皆様に届けられるのが嬉しいです。大切な人は、自分の都合とは関係なく居なくなってしまうし、覚えていたいことも忘れてしまう。それでも残された側の明日は続いていく、だからこそ思っていることを伝えたい、届けたいのだと思います。

作品情報

https://tdff-neoneo.com/lineup/lineup-4066/

上智大学 Sophia University