11月9日(金)から11日(日)および23日(金)から25日(日)の計6日間、本学の協定校でありカトリック・イエズス会を設立母体とする韓国・西江(ソガン)大学の学生と本学学生による学術交流が行われました。 両大学は、これまでも、本企画の前身となる交流行事「上智大学・西江大学スポーツ文化交流会(SOFEX: Sogang-Sophia Festival of Exchange)で交流を重ねてきましたが、本年度より、隣国理解・イエズス会教育を軸とした学術プログラムとして新たなSOFEXが始動しました。
初回となる今回は、秋学期より新たに開講された全学共通科目「東アジアの諸問題とイエズス会教育」の一環として、西江大学の学生20人と本学学生20人とが、東京と韓国・ソウルでそれぞれ3日間、共に過ごし学術交流を行いました。この授業は、毎週木曜日の5限に西江大学と共同で開講され、2018年度は「東アジアにおける移民・難民」をテーマに、両大学の担当教員がオンラインで講義を行っています。
この中で、両国が抱える課題についての理解をより深めることを目的に、学生たちは互いの国をそれぞれ訪問。各国滞在3日間という日程で、移民や難民に関わる施設の視察やグループワークを通じて活発な議論を行いました。また受け入れ側となるホスト校の学生は、空港での出迎えから市内観光まで事前に計画を練り、生活面でもサポートをすることで、友情を育む機会にも恵まれました。
東京では、移民の子ども教育支援施設である「AIA—足立インターナショナルアカデミー」や、外国人が集う教会共同体などを訪問して研修が行われました。韓国・ソウルでは、野宿者支援施設やイエズス会が運営する移民労働者支援の施設での研修と対話を通じて現地の実情を学びました。
学生リーダーを務めた鈴木由加さん(文学部フランス文学科・4年)は、「さまざまな文化や価値観を持った学生たちが集まり、一つの国際問題に目を向けて一緒に考えたことで、より広い視野を持って移民・難民問題についての考えを深めることができたと感じています。また韓国の学生との交流では、お互いを思いやり、感謝する気持ちで溢れた時間を過ごすことができました。新たなSOFEXを通して築くことができた国境を超えた日韓の友情は、私たちの人生においてかけがえのない財産になりました。」と、このたびの交流を振り返っています。
SOFEXについて
「上智大学・西江大学スポーツ・文化交流会(SOFEX:Sogang-Sophia Festival of Exchange)」は、2010年の西江大学創立50周年の記念行事の一環として始まり、以後2015年まで本学と西江大学で交互にホスト校を担当して開催。当初は学生によるスポーツ・文化交流が主体でしたが、双方の教員・学生による学術交流も行われるようになり、毎年総勢300名以上が参加していました。その後、今後のSOFEXの在り方について両校で協議を重ねた結果、2018年度より新たなSOFEXとして、学術交流を中心とした科目を共同で立ち上げることが決定しました。