総合人間科学部 教育学科(SPSF)
学科の特色
教育学科では、教育学の基礎を踏まえ、国際的かつ学際的な視点から教育と人間の発達に関する課題を探究します。
本学科の中核をなす科目は、比較教育学、国際教育学、国際開発教育学であり、国際性と異文化理解を重視しています。さらに、教育課程・教授法、教育哲学、教育社会学などの教育基礎科目を組み合わせ、幅広いアプローチで教育と人間発達を考察します。これらを貫く理念は、人間の尊厳への深い敬意――持続可能な未来を支える重要な柱です。
比較教育学では、歴史・哲学・社会科学の理論と方法を用いて、国際的な教育課題を分析します。国際教育学は、教育政策と国際関係の背景や相互作用を考察し、人間の尊厳や平和構築への影響を理解することを目指します。国際開発教育学では、極度の貧困や大きな所得格差、文化的多様性を特徴とする開発途上国における教育課題を深く理解します。
教育学科は、持続可能な未来に向けて、地域社会から国際社会まで幅広い場で教育を理解し、分析して、構築できる知識や価値観、技能を備えた教育者、研究者、そしてグローバル市民の育成を目指します。
教育の目的・方針
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人間と教育をめぐる諸問題を教育学的観点から総合的・多角的に考究し、人間尊重の教育を実現する力を養うこと
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人間の尊厳を基底に置く、人間性と専門性に優れた教員や研究者を養成するとともに、国際社会でも活躍できる自立性と教育学的教養を備えた人材を養成すること
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本学科では、学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めています。卒業要件を満たせば、これらを身につけたものと認め、学位を授与します。
- 教育学と関連する諸学に関する幅広い知識を身につけ、人間と教育を巡る諸問題を教育学的に考察するとはどういうことかが理解できると共に、人間尊重の教育に関する豊かな実践的イメージを持つ能力
- 学校・社会・家庭・企業などで行われている教育的営みと、そこで生じる現象や問題について、哲学・歴史学・社会学・心理学などの知識と方法を用いて教育学的に読み解くと共に、人間尊重の教育を実現する筋道について総合的・多角的に考究し、自らの考えを的確に表現する能力
- 人間の尊厳を基底に置き、国際的な視野を携えて、教育に関わる問題解決や人間尊重の教育の実現に向け、多様な他者と主体的・友好的に協働し、絶えざる自己省察を繰り返しながら粘り強く取り組む能力
なお、上記に加え、SPSFでは6学科(新聞学科、教育学科、社会学科、経済学科、経営学科、総合グローバル学科)共通要件として、学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めています。
- Sustainable Futuresについての基礎知識を修得の上、その必要性を理解し、自らの専門分野と様々な分野の知見を活用し、関連する諸課題の解決に向けた行動をとることができる。
- 自らの専門分野に加え、6学科のうち、自らが所属する学科以外の5学科の様々な分野の視点や手法を理解し、多様な角度からものごとを考え、表現することができる。
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本学科では、ディプロマ・ポリシーに沿って、次のようにカリキュラムを編成しています。
- 総合人間科学部の他学科と同様に「全学共通科目」、「語学科目」、「学科科目」で構成され、広い教養と深い専門性の調和的実現を目指す。
- 教育学を国際的な観点から把握し、その独自な学問性を体系的に身につけられるよう、比較教育学、国際教育学、国際教育開発学などの国際的領域科目を中心に、教育哲学、教育社会学、教育方法学等を配置する。
- 1・2年次では、学問・研究の基礎となる批判的思考や発信力の強化を目指すと同時に、国際的領域科目および教育学の基礎的な諸領域科目を必修及び選択必修として履修し、基礎的な事項や視点、方法論を学ぶ。
また、一人ひとりが独自に探究する課題を定め、取り組むことで、事象を教育学的に読み解き問題解決の筋道を模索する能力、人間の尊厳を希求する態度、国際的な視野などを育む。
4年次には、卒業研究と論文の作成もしくはプロジェクト課題に取り組むことを通して、人間尊重の教育を実現する筋道について総合的・多角的に考究し、自らの考えを的確に表現できるようになると共に、絶えざる自己省察を繰り返しながら問題解決に粘り強く取り組む資質・能力を身につけさせる。 - 国際的領域科目と他教育学諸領域科目で構成された立体的な学びを通して教育学を体系的に身につけると共に、他学科のSPSF科目履修を通じて「持続可能な社会」について教育学のみならず多様な観点から考え、課題探求のための一般的な社会科学研究手法を身につけさせる。また、各自の問題関心や将来展望に即して、SPSF内外の他学部・他学科科目、および留学やインターンシップやスタディツアーといった実践型プログラムを含めた多様な科目群からの履修を可能にすることで、グローバル社会に生きるための素養を育む。なお、一定の日本語能力を有する学生は、上限単位等の一定の制約の中で、教育学科内外の選択科目を履修することが可能であり、幅広い学びの選択肢を提供している。
- より主体的・対話的な深い学びを実現すべく、学習方法にも工夫を施している。講義ではリアクションペーパーへの記入を求め、次の授業時に教員がコメントしたり、整理された多様な意見について、さらに学生同士で議論したりする。ゼミでは個人やグループでの発表と討議が基本となるが、さらに国内外の他大学のゼミとの交流活動や、海外も含めたフィールドワークを行うこともある。卒業論文やプロジェクト成果の最終審査は公開での発表会としており、多くの聴衆を前に効果的なプレゼンテーションを工夫する場としている。
- 一人ひとりの学習の成果や状況について、より多面的できめの細かな評価を実現すべく、学期末試験に加えて、授業中のリアクションペーパーやワークシート、議論やグループワークへの参加・貢献状況の見とり、学期の途中でのレポート提出や試験の実施など、様々な評価指標・評価方法を組み合わせた評価を行っている。
なお、上記に加え、SPSFでは6学科共通のディプロマ・ポリシーの達成を目的として、次のようにカリキュラムを編成しています。
- 1年次にはSPSF共通科目でSustainable Futuresの基礎知識と各専門分野の視点から見た関連する問題を理解する。そこで得た知見を踏まえつつ、全学共通科目の選択科目を通じて、Sustainable Futuresを巡る諸課題に対する理解をさらに深めるとともに、各学科開講の専門科目を学び、各専門分野の視点・内容および手法を学ぶ。3年次にはSPSF共通科目で学んだ知識を統合し、Sustainable Futuresを巡る諸課題の解決に向けた実践力の基盤を養う。
- 自学科の専門分野について段階的に学ぶとともに、他学部・他学科開講科目のうち選択必修や選択科目に指定された科目を中心に幅広く学び、多様な視点・内容や手法、包括的な考え方を身につける。
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人間と教育をめぐる諸問題に関心を持ち、それらの問題を柔軟かつ複眼的に思考することのできる学生を受け入れます。また、国際社会や異文化に対して広い関心を有する探究心の旺盛な学生を求めています。
- 人間と教育をめぐる諸問題に関心を持ち、その解決に取り組む意欲を抱く学生を求めています。その際、国際社会や異文化に対して広く関心を有する探究心の旺盛な学生を特に歓迎します。
- 学習の基礎力として、どの入試種別においても、英語を用いて論理的に思考し、表現する能力と、基礎的なコミュニケーション能力を要求しています。その上で、自らの考えを率直に表現できると共に、広く寛容な姿勢で他者の考えを受け入れ、柔軟に発想し、複眼的に思考することのできる学生を求めています。
教員一覧
相澤 真一 教授
| 研究分野 | 教育社会学、社会調査、比較歴史社会学、教育と社会の関係を実証的なデータを用いて多様に研究 |
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上野 正道 教授
| 研究分野 | 日本、欧米、東アジアの学校改革と公共性について、思想史・実践・政策の多面的、複合的な観点から研究 |
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小松 太郎 教授
| 研究分野 | 開発途上国や紛争後社会における教育と開発に関する研究 |
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澤田 稔 教授
杉村 美紀 教授
| 研究分野 | アジアを中心とした人の国際移動と国際教育交流ならびに多文化教育に関する研究 |
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Maria MANZON 准教授
| 研究分野 | Comparative education histories,parental involvement in education,religion and education |
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