本学のホストで国際大学協会によるIAU International Conference2024を開催しました

11月22日~24日まで、四谷キャンパスにて、International Association of Universities(国際大学協会、以下IAU)主催の国際会議であるIAU International Conference 2024が開催されました。本学は本会議のホスト校を務め、教職員と学生が一体となり、約80の国と地域から集まった320人の参加者を迎え入れました。

IAUは、約600の教育機関、団体、教育系組織等が加盟する、70年以上の歴史を持つ国際的な会員組織です。高等教育の多様性と国際化の推進を支援するための国際調査や会議、研修等を開催しており、本学の曄道佳明学長はIAUアジア太平洋地域の理事を務めています。IAU International Conferenceは、年に一度加盟校が集う場として開催されており、高等教育機関が取り組むべき課題、役割について議論する場を設けています。

急速に変化する世界において、大学は、多様な期待に迅速に対応することが求められています。こうした状況の中、この会議では今改めて「大学の価値」に焦点を当て、研究者や教育機関、国際機関から30名以上が登壇し、基調講演やパネル討議、事例報告などのセッションが行われました。本学からは経済学部経済学科の青木研教授と総合人間科学部教育学科の杉村美紀教授が登壇者として参加し、発表を行いました。

活発な議論を通じ、参加者は技術革新が高等教育に与えるインパクト、そしていかなる時も学問の自由や研究の誠実性を担保すること、地政学的な緊張が高まる現代において大学が担う社会的・道義的な責任など、大学が担う役割の受容性を改めて認識する場となりました。今後も各大学がそれぞれの協力関係を強化しながら、グローバル社会の課題解決に貢献する教育研究活動に尽力していくことを誓い、幕を閉じました。

在学生と教員による日本文化体験企画も大好評

23日には、課外活動団体の筝曲部による演奏や、少林寺拳法部による演武が披露され、参加者は熱心に見学していました。また、学教職協同プロジェクトの「ピアカフェ」メンバーが折り紙、けん玉、書道が体験できる日本文化体験ブースを設け、多くの参加者が学生たちとの交流を楽しんでいました。

このほかにも、紀尾井亭ツアーを企画し、短期大学部・宮崎幸江教授による茶道、紀尾井亭の説明と理工学部情報理工学科教授で表千家茶道の講師資格を持つ中筋麻貴教授と本学表千家茶道部による茶道体験も実施されました。お茶菓子には、本学の校章で彩られた練り切りが用意されるなど、料亭「福田屋」の面影を色濃く残す「紀尾井亭」で、参加者は和の空間と茶道文化を楽しみました。

閉会式では2025年度ホスト校が発表に

24日の閉会式では、ホスト校を代表し曄道学長が挨拶し、2025年度はアフリカのルワンダ大学がホスト校として開催する旨が発表されました。

閉会式で挨拶する曄道学長

曄道学長はこの度のIAU International Conference 2024を振り返って、「日本の大学が国際的な広がりを持つコンソーシアムに参加し、世界の大学と連携して積極的に情報発信を行うことは、今後の日本の高等教育の国際的な競争力を維持・向上させる上で非常に重要です。国内は加盟校以外も含む15大学から参加がありました。

また、IAUからは、今回100名以上の学長が参加し、学長対象のセッションが初めて正式開催されたことも意義深かったとのコメントがありました。ホスト校代表として、このたびのIAU国際会議が、新たな国際連携や協働の可能性を探る貴重な機会となったことを大変嬉しく思います」と話しています。

上智大学 Sophia University