第18回北部タイ大学生 日本語スピーチコンテストが開催されました

第18回コンテスト出場者

2月15日、タイ北部のチェンマイ市で、在チェンマイ日本国総領事館とタイ王国元日本留学生協会北部支部が主催する「第18回北部タイ大学生 日本語スピーチコンテスト」が開催されました。本学は2011年から同コンテストを後援しており、優勝者が1年間本学へ留学する機会を提供しています。

今回は、森下哲朗グローバル化推進担当副学長と言語教育研究センターで日本語教育を担当する野口潔講師が出席し、野口講師は審査員を務めました。

本選では事前審査を通過した21人がスピーチを披露し、ナレースワン大学2年生のアンシサー・シンカムさんが優勝、日本留学のチャンスをつかみました。

本選出場者たちのスピーチのテーマは、日本語学習への動機や日本を訪れた経験、家族への感謝といった普遍的な内容から、仏教徒としての出家の経験で得たもの、蛇にまつわる話など、タイならではのエピソードまで多岐にわたりました。全体としてはジェンダー・アイデンティティにかかわる内容がやや多く語られ、現代の若者の関心のありかたと、出場者の意識の高さが表れた様子でした。

優勝者シンカムさんのスピーチのタイトルは「スカートなんてただの服」。タイでは臆病な男性に対し「スカートを履きなさい」と言うことがあり、それを聞いて「私たち女性が臆病だってこと?」と長年疑問に感じてきたことや、また、突然スカートをはいて現れた親戚のお兄さんに周囲の皆がやや非難めいた言動をとる中で、彼から「スカートには性別なんてないよ。ただの服だもの。」という言葉を聞き、気持ちが楽になるとともに、彼を応援したくなった経験について、事実と自らの繊細な心の動きを、的確かつ自然な日本語で見事に描写していました。

シンカムさん(左)に優勝賞品目録を渡す森下副学長

表彰式では、森下副学長より優勝賞品目録が手渡されました。授業料免除に加え、渡航にかかる費用や生活支援金などが支給され、今年の9月から1年間、本学で日本語科目を中心に学ぶ予定です。

上智大学 Sophia University