企画展「長崎から世界へ『平和を』 被爆医師 永井隆と妻 緑 からのメッセージ」を2会場で開催中です

ウクライナでの戦争における核兵器使用の脅威が高まる中、被爆国日本からのメッセージ発信は急務となっています。長崎の原爆で妻を失いながらも、医師として献身的に被爆者の救助にあたり、多くの著作を残した医師、永井隆。彼は、原子爆弾で被爆する前、すでにレントゲン治療での被曝により白血病となり、余命3年を宣告されていました。放射線医学の専門医として、彼は原爆の人体に与える影響の恐ろしさを見抜き、いち早く世に訴えました。

これからの戦争が最終的には核兵器を用いる戦争となることを予感した永井博士は、「あらゆる戦争を止めよ」というメッセージを発信し続けました。

戦後、彼の著書は皆ベストセラーとなり、主著『長崎の鐘』が映画化されるなど、多くの関心を集めました。今、彼とその妻緑の生き方とメッセージに世界中の人々が心を動かされ、再び注目を集めています。

そして永井夫妻の長男の誠一(まこと)氏は本学新聞学科の卒業生でもあります。この絆を象徴するのが、北門外の右横に植樹された『永井千本桜』(※1)の2世です。

※1『永井千本桜』は、永井隆博士が1948年(昭和23年)に、原爆で焼け野原となった長崎・浦上の地に私財を投じて植えられた1,200本の桜です。 上智大学は、恒久平和を訴え続けた永井隆博士の思いを後世に伝えるべく、『永井千本桜』から枝取りされた2本の苗木を、2011年北門外の右横に植樹しました。
 

2号館ではパネルを中心とした展示を、6号館では、永井隆記念館(長崎市:永井徳三郎館長)のご厚意によりご提供いただいたパネルを中心に展示しています。“For Others, With Others”の精神に貫かれた永井夫妻の生涯とメッセージを是非ご覧ください。


2号館1階エントランス
会期:6月1日~6月29日

6号館1階展示スペース2
会期:第1回 6月1日~7月27日  第2回 8月1日~9月27日(予定)
   ※期間ごとに展示パネルの入れ替えがあります。

関連イベント
国連Weeks June 2023 シンポジウム
「NAGASAKIから世界へ「平和を」―被爆医師永井隆と妻緑からのメッセージー」
日時 : 2023年6月3日(土) 15:00~17:00
■ 詳細・お申込みはこちらをご覧ください

主催・問合せ先:カトリック・イエズス会センター

Email:catholic-co@sophia.ac.jp

上智大学 Sophia University