上智大学

ニュース 2020年度秋学期の授業について

2020年度秋学期の授業について

2020年 7月17日
上智大学長 曄道佳明

学生の皆さんへ

コロナ禍の困難に向き合われている方々に、また昨今の豪雨により困難に向き合われている方々に心よりお見舞い申し上げます。

本日、引き続き皆さんへの呼びかけがいまだ直接的に行えないことを大変残念に思います。春学期開始から、キャンパスでの再会を心待ちにしてきましたが、現況では新型コロナウイルス感染症拡大について、好転の兆しを感じることはできません。海外諸国でみられるこの感染症拡大の様子や、我が国における第二波への懸念は、今はまだ、事態収束への道筋を想定する段階でないことを否応なしに伝えています。

このような状況下にあって、本学は、秋学期の授業について以下の通り取り扱うこととしますのでお知らせします。

  1. オンライン授業の継続を基本とします。
  2. ただし、下記科目のうち対面で行う必要性の高いものに限定して、感染防止対策を十分に取った上で、キャンパスでの授業を行います。
      • 実験、実習科目
      • 教職課程、資格取得に関する科目
      • 大学院の修了に関わる指導科目

キャンパスで実施される具体的な科目については、7月末を目途にお知らせします。また、対面となった授業については、キャンパスに来ることができない学生が不利益を被ることがないよう配慮します。なお、この措置は、今後の新型コロナウイルス感染症の拡大状況に応じて変更する場合もあります。

引き続きの苦渋の決断であり、また非常に残念な思いでこれを皆さんにお知らせしています。しかしながら、まずは学生の皆さん、そしてご家族やご関係者、教職員の安全の確保、健康の維持が最優先課題であることに変わりはありません。また、本学には現在も移動がままならず海外を含む遠方から授業に参加している学生も大勢います。そして、3割以上の学生が1時間以上かけて通学しています。そうした学生たちのことも考えなければなりません。

1年生の皆さんは、大学のキャンパスでの学びに触れることなく、また友人や教員との交流も十分でない中での学生生活が進んでおり、高校までの生活とは全く異なる異次元の世界に迷い込んだ戸惑いを覚えているかもしれません。上級生の皆さんも、これまでの大学生活が豹変したことに残念な気持ちを少なからず持っていることと思います。私たちはそのことを十分理解していますし、さらに理解に努めます。そして、オンライン授業は継続しますが、コロナ禍の状況変化を見極めながら、皆さんが学生生活に抱いてきた希望を実現できるよう可能な方策を模索し、柔軟な対応を心がけていきます。

学生の皆さんの一人一人の顔を想い浮かべれば、安全の確保に勝るものは見出せません。皆さんと共にある、この共同体の構成員である教職員に対しても然りです。医学、疫学的立場とは異なりますが、本学のコロナ禍との闘いは、高度な教育・研究の維持や安全な環境の整備、さらには、キャンパスからの感染拡大を防ぐという社会的責任の遂行など多岐に及びます。コロナ禍にあっては、限定的な期間での状況変化に基づいて対面授業再開などの判断をすることは難しく、中期的な見通しが立ってはじめて、その対応を実行できることをご理解ください。

都心にキャンパスを構える本学は、私学としては少人数教育の環境を維持しつつ、「多様なバックグラウンドを持つ構成員が集い議論する場」の創出に努めてきました。私たちは、この教育についてのこだわりを捨てることはありませんが、一方で新しい在り方を見出す努力も必要と感じています。新しい学びの在り方、先進的な教育方法、そこで担保されるべき教育の質の保証について、教職員が日々探求しています。その過渡期にあっても、学生の皆さんに、本学らしい、質の高い教育機会を提供していきます。先般行った学生へのアンケート調査に寄せられた皆さんの状況や課題については、しっかりと認識しており、その解決にも一層努めていきます。

大学とは学生、職員、教員から成る教育研究共同体として機能するものです。学生の皆さんを含め、私たちは新しい上智大学像の創出期に集う共同体であるという気概を持って、これに臨みたいと考えます。

一人一人の心身のご健康を心からお祈りしています。私たち上智大学の構成員は、日々の生活においても、しっかりと社会的責任を果たしてまいりましょう。