12月6日、上智大学四谷キャンパスにおいて、「第17回ユネスコスクール全国大会」が開催されました。
ユネスコの理念を学校現場で実践するためにネットワークへの加盟が承認された学校を、「ユネスコスクール」と呼んでいます。小学校から教育大学まで現在約1,000校が活動しており、その加盟校数は世界の約1割を占めます。全国大会では、ユネスコスクールのネットワークを活性させ、活動をより深めていくための情報収集と共有を進めることを目的としています。
本年は、加盟校の教職員含む教育関係者を主な対象として、「ユネスコスクールの目指す教育と学び -2023年ユネスコ教育勧告から考える-」をテーマに実施されました。2023年11月にユネスコで採択された「平和、人権、国際理解、協力、基本的自由、グローバル・シチズンシップ及び持続可能な開発のための教育に関する勧告」を取り上げ、世界とつながるユネスコスクールとしてどのように教育活動を取り組んでいくかを共に考えました。
午前は、文部科学省の国際戦略企画官・小林美保氏による開会挨拶、国際統括補佐・生田目裕美氏によるユネスコスクールの取り組み説明に続いて、基調講演、パネルディスカッションが行われました。基調講演では、2022年にユネスコの勧告改訂に関するInternational expert group委員として改訂原案の作成に携わった杉村美紀本学学長が登壇しました。その後のパネルディスカッションでは、次世代ユネスコ国内委員会委員の谷垣徹氏がモデレーターを務め、杉村学長に加えて東京都多摩市立連光寺小学校校長、京都外大西高等学校生徒、広島県立広島国泰寺高等学校生徒が参加しました。
午後は、加盟校・加盟申請校のポスターセッション、5つの分科会によるセッションが行われました。生徒向けのワークショップとして実施された第2分科会「Building Harmony through Diversity -あなたにとっての国際交流-」は、本学大学院生と学生有志が運営を担当し、高校生に対して国際交流について考えてもらう機会を提供しました。
本イベントの参加者は午前・午後ともに200名を超え、共に国際社会が目指すべき未来と、その実現のために求められる教育の在り方について考える時間となりました。