児童に対する性暴力の現状と対策を考える日西研究シンポジウムを開催しました

3月18日、上智大学6号館の教室にて、「児童に対する性暴力と児童性的虐待素材 ~ スペインと日本における現状と対策」が開催されました。

 昨今、日本でも子どもを対象とした盗撮や性的ディープフェイク等の問題が数多く報道されています。本イベントは、スペインで児童性的虐待素材(Child sexual abuse material)を取り巻く問題に取り組んできたVirginia Soldino博士を招き、スペインにおける最新の状況を学ぶことで、日本での対策について考えることを目的としています。

Virginia Soldino博士

まず、Virginia Soldino博士から、スペインの法制度や性犯防止の取り組みについてお話がありました。スペインでは、AIで作られた児童性的虐待素材は、写実性があるがゆえに法規制されている現状が説明されました。そして、子どもたちを守るためには予防が大切だという主旨のもと、加害はしていないが子どもに対して性的関心をもつ人々が、本人の希望があれば必要に応じて相談できる機関や、加害をした人に対するエビデンスに基づく治療、再犯を減らすための強力な地域密着型の取り組みなどが紹介されました。

ディスカッションの様子

その後、Tansa記者の辻麻梨子氏から、日本におけるオンライン上の児童性的虐待素材の問題についての報告があり、さらに北海道大学の加藤弘通教授が子ども同士の性的いじめについて講演を行いました。最後に、本学総合人間科学部心理学科の齋藤梓准教授が、児童性的虐待素材の問題が子どもの心に与える影響について解説しました。

本イベントには、心理職、その他対人援助職、ジャーナリスト、学生、研究者、行政関係者など約60名が参加しました。子どもたちが性的な搾取から守られる社会のためにできることは何かについて、多面的な視点から考える有意義な2時間となりました。

上智大学 Sophia University