6月16日(月)、共助資本主義の実現に向けた大学連合「SOLVE!」の新プログラムとなる「ソーシャル・アントレ道場」の第1回が、上智大学四谷キャンパスで開講されました。
本プログラムはSOLVE!加盟の14大学に在籍する学生を対象とした、全5回のシリーズです。初回はイントロダクションの位置づけとして、講演やトークセッションを中心に実施されました。対面で約30人、オンラインで約25人、計50人以上の学生や教職員が参加しました。

開会の挨拶では、上智大学Sophia Future Design Platform推進室の高谷英克氏がプログラムの趣旨を説明し、参加者への事前アンケートの結果を共有。数ある社会課題の中でも、特に地方創生や少子高齢化への興味関心が高いことが明らかになりました。続いて、ICHI COMMONS株式会社CEOの伏見崇宏氏が登壇。「共助資本主義の実現に向けた大学連合(SOLVE!)とは」をテーマに、設立の背景や目的、そして「段階的に展開し、活動のインパクトを社会へ可視化・発信していく」という今後の展望について解説しました。

その後、READYFOR株式会社CEOの米良はるか氏が登壇し、本学のSEN(Sophia Entrepreneurship Network)事業を担当する西口尚宏特任教授がファシリテーターを務め、3名によるトークセッションが行われました。
「なぜ社会課題はなくならないのか」という問いに対し、米良氏は「社会課題が複雑化・分散化し、パーソナライズされている」という昨今の状況から、「これからは政府ではなく民間企業やここに参加している皆さんが課題解決の主人公になる」と語りました。また、伏見氏は自身の事業経験を踏まえ、「課題を見える化することで、解決しようとする人が現れ、行動が生まれる」と述べました。
後半では、参加者からの質問を受け付け、「課題意識を発信し続けることで仲間が見つかる」「「投資家からの資金調達や課題の中心にいる人たちから信頼を得るためには、圧倒的な行動力が必要」「心を動かすエピソードや活動量が人を巻き込むことに繋がる」など、これから社会課題解決を志す参加者に対して、具体的なメッセージを送っていただきました。
最後に、西口尚宏特任教授が次回テーマ「女性活躍推進」について触れ、「男女どちらかだけでなく、みんなで解決すべきテーマ。ともに課題を知り、構造化し、解決策を考えましょう」と呼びかけ、和やかな雰囲気の中で締め括られました。


参加者アンケート(抜粋)
- 社会課題の発見、及び解決の為の手段だけでなく、どうアプローチすれば多くの人を動かせるのかについて興味深いお話を聞くことが出来た。[学部1年]
- 社会の第一線で活躍されている方から、シビアなところも含め、社会課題に取り組むリアルなお話を聞くことができた。[学部3年]
- 社会課題解決に向けて大切な観点・視点を伺うことができ、勉強になった。また、ファシリテーターの西口さんが要約していただいたので、オンラインでもわかりやすく参加できた。[学部4年]
- 初回であることも踏まえ、とても丁寧な説明と、素敵な話を聞けるパネルディスカッションだった。[博士後期課程(博士)]
<第2回ソーシャル・アントレ道場の開催について>
第2回は、本学外国語学部の卒業生でOECD東京センター元所長である、MPower Partners 共同創業者の村上 由美子氏とともに、「女性活躍推進」をテーマに開催予定です。
(2025年7月2日(水)18時~@上智大学四谷キャンパス)