
2025年2月26日~28日にかけて、本学がホスト校を務め、International Association of Jesuit Universities(IAJU:国際イエズス会大学連盟)国際教育会議を四谷キャンパスで開催しました。会議テーマは「国際化への挑戦と機会」とし、IAJUに加盟する本学を含む教育機関44校から国際教育担当の教職員約80名が参加しました。
IAJUは、アメリカのジョージタウン大学や韓国の西江大学など、イエズス会を設立母体とする50カ国以上200超の高等教育機関が加盟する国際ネットワークです。本会議は、その中の国際教育分野に携わる教職員を対象とした実務的な会合であり、国際教育の様々な取組や課題について世界中の加盟校の知見を共有し、より良い連携について議論する他、加盟機関同士のネットワーキングの促進を目的として開催されています。

会議初日は、IAJU Presidentであるジョセフ・クリスティー神父による開会挨拶で始まり、Association of Jesuit Colleges and Universities- Asia Pacific (AJCU-AP:アジア太平洋・イエズス会高等教育機関連盟)会長であるロベルト・ヤップ アテネオ・デ・マニラ大学長と曄道佳明学長が歓迎の挨拶を述べました。会期中には、クリスティー神父ならびにヤップ学長によるイエズス会教育の根幹をなすトピックに関する基調講演や、本学の杉村美紀教授(総合人間科学部教育学科)も登壇した地球市民教育を扱うパネルディスカッション、E-ラーニングによる国際化の促進を扱うパネルディスカッション、川村信三教授(文学部史学科)による日本におけるイエズス会教育の歴史のレクチャー、グッドプラクティスや大学間連携のプロポーザルの発表や、全員が議論に参加するワークショップなど様々なセッションが実施されました。

また、IAJU関係者が集まる特別な機会に、菊地功枢機卿の主司式のもと、クリスティー神父、ヤップ学長のほか、イエズス会日本管区長佐久間勤神父、イグナチオ教会主任司祭高祖敏明神父、アガスティン・サリ理事長、プテンカラム・ジョンジョセフ理事の共同司式で英語のミサを執り行いました。
枢機卿は、「先行きの見えない現代の国際社会だからこそ、教皇フランシスコの提唱する「共に歩む」プロセスが大切なのではないか」と話し、本会議への期待を語りました。
さらに、文部科学省国際高等局参事官(国際担当)の佐藤邦明氏が登壇し、日本の高等教育機関の国際化の取組みや展望について講演しました。参加者からは活発な質疑応答があり、日本の国際化に関心が多く寄せられていることが伺えました。
本会議は第1回(2019年)にメキシコ・イベロアメリカナ大学プエブラ校、第2回(2022年)にスペイン・ロヨラ・アンダルシア 大学、第3回となる今回は本学で開催されましたが、アジア太平洋地域においても初の主催となり、北米、中南米、ヨーロッパ、アフリカ、南アジア、アジア太平洋の全ての地域ネットワークから参加があり、ネットワーキング強化の場となったことも、本学が果たした大きな役割となりました。
最終日のクロージング・セッションでは、ワークショップで議論された内容や、この会合で得た知見や示唆を、次の会合までに各大学や地域において、どのように実現していくことができるか議論した内容の共有がなされ、今後も本会議を継続的に実施していきIAJUネットワークの国際化の促進に取り組んでいくことを確認し、会議は閉会となりました。
*肩書は2024年度の役職で掲載


