基盤教育センター身体知領域の今若 太郎助教が日本コーチング学会の「2025年度コーチング学に関する研究助成」に採択されました。
研究課題
「野球の2塁走における最適走塁経路の探索 ‐選手個々の直線走能力に応じた最適な経路設定を目指して‐」
研究概要
これまで申請者は野球の走塁、特に本塁から2塁までの2塁走に着目し、走塁タイムが短い選手の特徴について検討を行ってきた。その結果、「塁間の走塁経路」、「1塁ベースの触塁方法」および「1塁ベース周辺におけるステップ方法」が走塁タイムに影響を与える走塁技術であることを明らかにし、特に「1塁触塁後の疾走速度低下」を抑えることが重要であることを報告してきた。一方で、走塁タイムの短縮に適した具体的な走塁経路を示すまでは至っていない。タイム短縮に最適な走塁経路を明らかにするためには、実際に複数の経路で2塁走を疾走した際のタイム差やそのタイム差を生み出す要因について検討する必要がある。そこで本研究は異なる走塁経路で2塁走を実施させた際の走塁タイムや疾走動作などを明らかにすることを目的とする。また、得られたデータを対象者の直線走タイムごとに整理することでそれぞれの直線走能力(=単純な足の速さ)に応じた最適な走塁経路について検討する。
野球における走塁のコーチング場面において走塁経路の選択は非常に重要視されているが、指導書などで推奨されている走塁経路は複数存在している。本研究で対象者の直線走能力に応じた最適走塁経路について検討することができれば、普段の走塁コーチングだけでなく、トレーニングなどで直線走能力が向上した際に活用できる指標として活用できることや直線走能力から目指すべき走塁タイムを決定するなど、コーチング現場において幅広く応用できる発展性も有していると考えられる。
研究担当者
基盤教育センター身体知領域 助教 今若 太郎
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