12月8日、柳瀬睦男先生(本学第5代理事長、第8代学長)が帰天してから12月7日でちょうど10年を迎えたのを記念し、記念フォーラム(主催:上智大学カトリックセンター、共催:上智大学理工学部・神学部・文学部哲学科、量子基礎論懇話会)が6号館205教室で開催されました。
フォーラムでは、はじめに稲葉肇氏(明治大学講師)が『柳瀬睦男の経歴と主要業績』というテーマで講演しました。柳瀬先生が1922年1月19日に6男として誕生してから東京帝国大学を卒業するまで、イエズス会入会からプリンストン大学時代まで、本学理工学部教授時代といった3つの時代区分に分けて経歴や活動、研究内容などに触れました。1947年のイエズス会入会後の修練期はペドロ・アルペ神父(後のイエズス会総長)のもとで指導を受けたことや、研究者としてはオッペンハイマーなどと交流があったこと、本学理工学部創設の際に同教授になったことが研究者から教育者への転換期となったといったさまざまなエピソードが紹介されました。
続いて、江沢洋学習院大学名誉教授や柳瀬先生の助手を務めた村上陽一郎東京大学・国際基督教大学名誉教授からも柳瀬先生との思い出やさまざまなエピソードが紹介され、1993年の退任記念音楽会での柳瀬先生のピアノ演奏(録音)も披露されました。
他にも、小澤正直名古屋大学名誉教授や青木清本学名誉教授、田中裕本学名誉教授が柳瀬先生の研究分野に着目した講演を行い、50人を超える参加者とともに和やかな雰囲気のもと幕を閉じました。