上智大学

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ヒト皮膚中のエラスチンの架橋アミノ酸デスモシンの定量分析に世界で初めて成功

皮膚科学等の分野において新しい化粧品開発などへの応用研究が期待

上智大学理工学部物質生命理工学科の臼杵豊展教授は、株式会社コーセーおよび星薬科大学との共同研究により、ヒト皮膚中に含まれるエラスチン(※1)の架橋分子デスモシンの厳密な定量分析に世界で初めて成功しました。

皮膚の弾力性に寄与するタンパク質エラスチンは、一般に染色法により定性分析を行います。一方デスモシンは、エラスチンを架橋するアミノ酸です。本学臼杵研究室では、ロシアの科学者Chichibabin(1871-1945)が発見した有機合成反応を利用して得られた同位体標識体を基準物質とすることで、同位体希釈LC-MS/MS(※2)測定によるデスモシンの厳密な定量分析法を開発しました。本研究では、その技術に基づき、ヒト皮膚の真皮に含まれるデスモシンの厳密な定量分析に、世界で初めて成功しました。今後、皮膚科学等の分野において、新しい化粧品開発等への応用研究が期待されます。

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用語の解説

(※1)エラスチン:
皮膚や肺胞、血管などの臓器に含まれる弾性線維タンパク質のことで、皮膚においては弾力性に寄与するため、コラーゲンと並んで近年注目されている。

(※2)同位体希釈LC-MS/MS:
同位体標識した化合物を基準とした、高速液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析は、高感度かつ再現性よく微量成分の定量分析が可能であり、近年はバイオマーカー研究に必須の技術として重要視されている。本研究では、島津製LCMS-8030plusを使用。