巡礼をテーマに「ザビエルウィーク」を開催しました

上智大学では、12月3日の聖フランシスコ・ザビエルの命日に行われるザビエル祭に向けた1週間を「ザビエルウィーク」として、建学の精神とカトリックアイデンティティを思い起こすための期間としています。

今年度のテーマは「今日、神様に出会いました。ーin巡礼地編ー」。2025年は、カトリック教会が25年に1度定めている特別な年、「聖年」です。そして、2025年聖年のモットーが「希望の巡礼者」であることから、”巡礼”というキーワードに着目し、聖フランシスコ・ザビエルやキリスト教の巡礼地を追体験する機会としてほしいという思いが込められています。

本イベントは、課外活動団体のカトリック学生の会(以下、カト学)が主催しています。毎年ミサ班・講話班・広報班・展示班の4つに分かれ、1~2年生が主体となって企画運営しています。

期間中の土日を除く11月27日から12月2日にかけて、クルトゥルハイム聖堂を一般公開しました。年間を通して唯一一般の方も自由に見学できる機会であることから、毎年多くの来場者が訪れる人気企画です。聖堂内では、カト学の学生が聖堂の歴史やカトリックの知識を紹介してくれる一方で、個人でもゆっくり楽しめるように見所には紹介文が置かれ、自分のペースで見学することもできます。

11月28日には、「世界にあるキリスト教の巡礼地」をテーマに、4名の講師と共に講話・パネルディスカッションが行われました。神学部の酒井陽介准教授はローマ、同学部の大西崇生講師はパリとルルド、同学部の田中健三講師はコリントの聖書世界を中心に、そしてセルヴィ・エヴァンジェリー宣教会からお招きした西村桃子氏はサンティアゴ・デ・コンポステーラについて、それぞれの経験に基づき巡礼について語りました。さらに、「聖地や巡礼の中で神様に出会った経験」「巡礼地を通して日本とのつながりを感じたこと」等のテーマで意見交換もなされました。

さらに期間中、聖堂内では学生による研究発表が行われました。聖年の紹介をはじめ、まだ見ぬ聖地を目指して歩み続けた聖フランシスコ・ザビエルの巡礼について、用語など誰でも分かりやすいように解説されたパネルが展示されました。さらに、講話では海外を中心に巡礼地に関するエピソードが共有されたため、日本の巡礼地についても伝えていきたいと急遽パネルを追加。2024年度にカト学の合宿で訪れた五島列島の巡礼地に関するレポートに加え、神父様に直接お話を伺ってまとめた日本各地のエピソードが展示されました。

初めての取り組みとして、今年は聖堂内でバザーを実施。例年11月のソフィア祭でバザーを行っていましたが、そこで売れ残った品を破棄するのではなく再活用したいという思いから実現に至りました。カト学の学生が手作りしたロザリオや、聖書・カトリックに関するグッズが中心に販売され、売上金は神の愛の宣教者会へ寄付されました。

最終日の12月2日には、聖フランシスコ・ザビエルの記念日を祝してミサを行いました。

カトリック学生の会 ザビエルウィーク実行委員会総括の喜代田大志さん(神学部神学科2年)は、「今回は、例年のザビエルウィークの企画に加え、バザーを行いました。初めてのバザー企画で慣れない準備に加え、例年の企画も並行して対応したため、なかなか難しかったところがあったように感じます。しかしそのおかげか、ザビエルのお導きか、例年の来場者を大きく超える約1,200人の来場者を迎えました。また、来年度も各企画を万全の体制で皆さまをお迎えできればと考えています」と振り返りました。

上智大学 Sophia University