上智大学がTHEインパクトランキング2025「SDG13:気候変動」分野で世界75位にランクイン 

気候変動・カーボンニュートラルへの先進的な取り組みが国際的に高く評価

上智大学は、英国の高等教育専門誌『Times Higher Education(THE)』が公表したTHEインパクトランキング2025において、「SDG13:気候変動に具体的な対策を」の分野で世界75位(エントリー1,089大学中)を獲得しました。

THEインパクトランキングは、国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」に対する大学の貢献度を、教育・研究・運営・社会連携などの観点から多角的に評価するものです。特にSDG13は、地球環境の危機に直結する重要テーマとして注目されています。今回の評価において、上智大学は以下の取り組みを通じて国内外の大学の中でも際立った成果を示しました:

環境課題に対応するための教育・研究プログラム

上智大学では、気候変動をはじめとする環境課題に対応するための教育プログラムを幅広く展開しています。学部では、持続可能性教育を中心とした英語による学位プログラム「Sophia Program for Sustainable Futures(SPSF)」を提供し、大学院の地球環境学研究科では、環境と社会の複雑な関係性を総合的に探究する高度な研究教育を推進しています。

さらに、2027年度には理工学部に「デジタルグリーンテクノロジー学科」の設置を予定しており、AIやデータサイエンスの力を駆使して気候・環境分野の革新的技術開発と社会実装を担う次世代の理工系人材の育成を強化していきます。

カーボンニュートラルに向けた取り組み

上智大学は、2020年6月より四谷キャンパスで消費する電力を実質的に再生可能エネルギー100%の電力に切り替えました。2021年12月にはカーボンオフセット都市ガスを導入し、2023年11月には全キャンパスで使用する電力の実質的再生可能エネルギー化を達成しました(※1)。

また、2024年度にはオフサイトフィジカルコーポレートPPAを活用した追加性(※2)のある再生可能エネルギー由来(太陽光発電所)の電力を導入するなど、キャンパスのカーボンニュートラル達成に向けての取組みを推進しています。

(※1) RE100イニシアチブに準拠する。(詳細:https://diversity-sustainability.sophia.ac.jp/efforts/5553/)
(※2) 再生可能エネルギーの総量の増加自体に寄与することを目的とする表現。

大学構成員の主体的な関与とエコキャンパスからの実践

2024年7月、SDGs推進に関わる運営体制を強化する施策の一環として、「ダイバーシティ・サステナビリティ推進室」を設立しました。また、2021年度からは学生ならではの視点と発想、企画力、機動力を生かし、社会課題の解決策を提案できるグローバルリーダーの育成を目的に「学生職員制度」を導入しています。これらの活動を通じ、学生・教員・職員が協働して取り組むエコキャンパスの推進や、持続可能な運営方針に基づく資源管理、気候関連イベントの開催など、大学構成員一人ひとりが地球市民しての責任ある行動を実践しています。

資産運用の取り組み

上智大学は、日本の大学ではいち早く資産運用の観点からも気候変動問題に取り組んでいます。国連グローバル・コンパクトや国連責任投資原則(PRI)に署名しその枠組みに基づくESG投資やインパクト投資を推進しています。また、スチュワードシップ活動として、世界の投資家ステートメントに署名し、各国政府へに気候危機への対応を呼びかけるほか、気候変動イニシアティブ(JCI)を通じて、日本政府に意見書を提出しました。

今回の評価は、上智大学が “他者のために、他者とともに” という教育精神のもと、地球規模の課題に真摯に向き合い、大学として果たすべき責任を全うしてきたことが認められたことを示すものです。今後も本学は、教育・研究・社会連携の各領域でより一層の取り組みを進めてまいります。
 

こうした取り組みの詳細は、以下のウェブサイトをご覧ください。

上智大学 Sophia University