仲間と将来を語る中で見えた研究職という将来の道

理工学部 物質生命理工学科
滝沢 幹さん

長野県出身で理工学部物質生命理工学科3年生の滝沢幹さん。「上智に入学し、一人暮らしを始め、学内外で多くの人と出会う中で、自分の価値観や目標について深く考えるにようになりました」と語る彼が感じる学びの楽しさと自身の成長とは。

専門分野以外も幅広く学べるからこそ、視野がどんどん広がった

私が上智大学を選んだ理由は、文理問わずさまざまな学部学科がある総合大学であること、そして物質生命理工学科が幅広い学問領域をカバーしていて多角的な視点で学ぶことができることの2つが決め手となりました。また、上智大学には海外出身者や留学生が多いイメージを持っていて、グローバルな学びの環境があるという点にも魅力を感じました。

進路を考え始めた当初は、上智は選択肢に入っていませんでしたが、受験勉強が本格化する中で理工学部のカリキュラムについて知り、自分で調べるうちに志望度が上がっていきました。自分が何を学びたいのか、どのように学び、成長したいのかと考えたときに自分にあっていると感じたのです。

実際、入学してみると学部間の垣根が低く、理系の自分でもさまざまな文系科目を履修することができました。文系の学生と関わることもあり、理系とは違った考え方に刺激を受けることも多いです。同じ上智生で同年代なのに、自分とは異なる考え方に触れることは興味深いですし、自分の視野も広がりました。

一人暮らしだからこそ、時間の使い方にもこだわりや工夫ができる

私は長野県出身なので、慣れない土地で初めての一人暮らしをすることへの不安もありました。家事をこなしながら、勉強と両立できるのかという心配もありましたが、いざ始まってしまえば数か月で慣れました。自炊も掃除も、慣れてしまえば何とかなるものですが、実家での生活を振り返ると家族には感謝の気持ちしかありません。また、自分の生活に責任をしっかり持たないといけないと感じるようにもなりました。誰も干渉してこないということは、自分で勉強の時間や自由な時間を意識して、生活を組み立てなければなりません。その意味で、一人暮らしは自身の成長の機会となっていると実感します。

休日には新宿や吉祥寺などを散歩してリフレッシュしています。あえて目的地も決めず、その日の気分でふらっと散歩するのが好きなんです。一人暮らしは「全て自己責任」という緊張感もありますが、自分の時間を全て自由に使えるというのは一人暮らしならでは。いろいろなところに自由に行ける楽しさが魅力ですね。

東京で暮らして改めて感じるのは、長野は自然が多くて、空気が澄んでいて水も美味しいということ。自然が好きな私にとっては、本当によい環境だったと思います。地元を離れたことで、逆に地元の魅力を改めて感じるようになりました。また、東京は人が本当に多いですが、人が多いということは、それだけ多様な人たちとの出会いがあるということ。多彩なバックグラウンドを持つ人たちとの交流はよい刺激になりますし、新たな視点で物事を考えるきっかけにもなります。

幅広い学びと友人からの刺激で将来像にも変化が生まれた

私の所属する物質生命理工学科をはじめ、上智の理工学部では1・2年次に基礎的な科目を広く学び、3年次以降からより専門性のある勉強が始まります。大学によっては、1年次から特定の専門分野1本に絞り込んで学ぶ学部や専攻もありますが、上智の理工学部ではしっかりと基礎を身につけた上で、自分がやりたい専門分野を見極めて学ぶことができる。さまざまなことに興味を持って学び、知識を広げた上で専門性を高めることができるのが、学んでいて楽しいと感じています。

入学前は卒業したら就職しようと漠然と考えていましたが、専門を徹底的に勉強するために大学院への進学を決めたり、博士号の取得を目指したりと、大学で出会った友人や仲間が確固たる目標をもって将来を考えている姿に刺激を受けました。現在は私も大学院に進学し、研究職を目指すべく勉強に励んでいます。

かつての私は人の意見に流されやすい性格でしたが、上智に入学し、一人暮らしを始め、学内外で多くの人と出会う中で、自分自身について深く考えるにようになりました。日々の刺激や新たな経験を通じて、「自分はどうしたいのか」「そのために何が必要なのか」と自分の価値観や目標について見つめ直すことができるようになったのは、入学前の自分と比べて成長した証だと感じています。

上智大学を地元の名物・名所に例えると?

-長野の名産・日本酒の酒蔵

自然が豊かで水も美味しい長野県は、日本酒の酒蔵数が日本で2番目に多い土地です。長野の日本酒は、世界最大規模のワイン品評会の日本酒部門で最優秀賞を受賞したこともあるくらい世界的に有名ですが、一口に日本酒と言っても、味や香りもさまざまで、実に多くの種類が存在します。この多様性に富んでいるいるところが、異なるバックグラウンドを持つ個性豊かな人々が世界中から集まって交流し、新たな文化や価値観に触れることができる上智との共通点だと感じています。

※この記事の内容は、2023年7月時点のものです

上智大学 Sophia University