理工学研究科理工学専攻 物理学領域博士前期課程2年の大沼 誠さんが原子衝突学会第49回年会で優秀ポスター賞を受賞しました。
この賞は、自身の研究成果をポスターの形式で持ち寄り行うポスターセッションにて、特に秀でた発表に与えられる賞です。研究目的に対するアプローチが的確であるかに加え、課題について発表者自身が主体的に取り組んでいるか等が審査の項目に含まれます。
大沼さんは今回の受賞に際して「学部生のころから継続してきた取り組みを一つの成果に繋げることができ、とても嬉しく思います。優秀ポスター賞を賜ったことは、指導教員や共同研究者の方々、研究室の仲間たちのサポートあってのことだと思います。これをきっかけに、物理学領域に関心を持ってくれる方がいらっしゃれば幸いです。これからも、より一層気を引き締めて研究に取り組んでまいります。」と語っています。
- 学会名:原子衝突学会第49回年会
- 賞 名:優秀ポスター賞
- 論文タイトル:多電子-イオン同時計数実験装置の開発Ⅱ
- 受賞者:大沼 誠
- 受賞日:2024年8月9日
- 指導教員:小田切 丈(理工学部物質生命理工学科 教授)
- 関連サイト:原子衝突学会ウェブサイト
研究目的
原子分子が軟X線を吸収した後、どのような過程を経て中性原子やイオンへと崩壊していくのかを明らかにする実験装置を開発し、それらの現象を通して原子分子の物性に対する理解を深めることが目的です。
研究内容
茨城県つくば市にあるKEK-PFという放射光施設で、実験装置の性能をテストするための実験を複数回にわたって行い、都度改良を施してきました。具体的には、イオンの加速に用いる電極をシミュレーションの結果に基づき再設計するなどして装置性能を向上させてきました。