学生の皆さんへ ~秋学期開始にあたって~

2020年9月20日
上智大学長 曄道 佳明


いよいよ9月21日より、秋学期が始まります。学生の皆さんは、夏季休暇をどのように過ごされたでしょうか。従来とは異なる夏となりましたが、有意義に過ごされたことかと思います。本学では、7月にお知らせした通り、秋学期の授業についてはオンライン授業を基本とし、一部対面授業を取り入れて開講します。

9月8日から15日にかけて、4月に入学した新入生の皆さんを対象とした歓迎プログラムを四谷キャンパスで開催しました。多くの新入生が教員や同級生との交流を楽しみ、プログラムに参加してよかったとの感想を寄せてくれました。私自身、キャンパスで初めて新入生と直接対話する機会が持てたことに大きな喜びを感じたとともに、皆さんの学生生活のため、今できることに真摯に取り組んでいく決意を新たにした次第です。

新型コロナウイルス感染症の状況は一進一退で、東京都においても感染者数の高止まりが続くなど、予断を許さない状況が続いています。現段階では終息への見通しを立てることが難しい状況ではありますが、私たちは皆さんを可能な範囲でキャンパスに受け入れる具体的方策について、議論を重ねています。例えば、対面による学びの機会をさらに増やす工夫や、キャンパスでのイベント・交流会の実施、図書館利用の拡大等、学内施設の使用制限緩和などです(*)。また、土曜日・日曜日・祝日における課外活動団体の学内施設利用については、10月より制限を緩和する旨を各団体にお知らせしました。今後も、感染状況や社会状況を注視し、感染リスクを軽減しながら、皆さんの学生生活の維持を両立させるための計画に着手しています。

一方、今も日本への入国や上京が叶わなかったり、健康面でキャンパスに来ることが困難だったりする学生の皆さんがいることを忘れてはなりません。秋学期にキャンパスで行われる諸事については、こうした皆さんに不利益が生じないよう十分な配慮をします。

その上で、皆さんをキャンパスに迎え入れる体制を整えていくためには、感染拡大について細心の注意を払い、一人ひとりが「感染しない」「感染させない」の意識を持って、ルールとマナーを守っていくことが必須です。学生、教職員すべての協働と協調によって安心なキャンパス環境を維持するために、ご理解とご協力をお願いします。

また、オンライン環境を利用した新しいタイプの教育プログラムも始まっています。海外大学と共同で行うCOILと呼ばれる新しい授業形態や、10月開催予定の国連Weeksのようなイベントもその例です。対面型ではかなわない海外の学生との交流や、複数の国際機関の要人を招いたパネルディスカッションなど、オンラインの良さを生かした新しい学びの機会の創出にも力を入れていきます。さらに、オンライン環境を利用した交流イベントなども充実させていきます。

大学は学生や教職員の健康と安全、そしてキャンパスからの感染拡大を防ぐ責任がある一方、私たちは皆さんの充実した学生生活を維持、確保するために、キャンパスの利用、オンライン環境の活用双方に全力で取り組んでいきます。皆さんも、学内外で感染症予防を徹底するなど社会的責任の自覚の下で、秋学期を迎えてください。


(*) 図書館など施設利用に関することや、キャンパスでの各種催事など、最新の情報は随時Loyolaでお知らせします。

上智大学 Sophia University