■名前:渡部 靖葉 ■学部学科・学年(留学当時):文学部英文学科3~4年 ■留学時期:2024年9月~2025年6月 ■留学先(国・大学)::アメリカ・シアトル大学 ■留学形態:交換留学
上智大学では毎年多くの学生が日本を飛び出して世界各国に留学しています。言語、文化、生活習慣の違いを乗り越えた先に見えたものとは。留学した学生たちの声を集めました。
英語力を向上させ、多面的な視点を養うことで、多様な生徒に寄り添うことのできる英語の教員になりたいと考えたことです。そのためには、日本語の通じない英語環境に浸り、私自身が少数派として生活することが重要だと考えました。
ネイティブアメリカンやアフリカ系アメリカ人作家による文学を社会背景とともに学びたいと考え、アメリカを選びました。また、人種や民族、ジェンダーの多様性に富んだ環境で視野を広げるのに最適な環境だと思い、シアトルを選びました。
日本人留学生として、初めて社会的少数派としての生活を送ったため、受け入れてもらえるか不安でした。しかし、授業中や課外活動では、私の拙い英語にも教授と現地学生は辛抱強く耳を傾けてくれました。
英語力不足を補い、現地の授業についていけるよう、上智で学習したアメリカ文学史を軸に知識を固めました。一方で、日常会話やアカデミック英語の両方を強化できていたら、学びや交流の幅をさらに広げられたと感じています。
教授はどなたも親切で、質問に対して丁寧に答えてくださいました。現地学生もいち留学生としての視点を尊重してくれ、授業や課外活動を通して、個人の社会的アイデンティティを問わず温かく受け入れられる環境があると感じました。
入学時のオリエンテーションやサークル活動を通して、現地学生との関係を築きました。語学のクラスや週一回のランチ会、学生センターが主催するイベントでのボランティア活動を通して、他国からの留学生との交流も深めました。
授業では学生一人一人が意見を述べ、ディスカッションに貢献することが求められました。私は、日本で周囲と同じであることに安心感を覚えていましたが、現地ではむしろ独創的な視点こそが価値あるものとして賞賛されました。
太鼓クラブに所属し、現地学生と協働して一つパフォーマンスを作り上げることに注力しました。演奏の質向上のため、楽曲の表現方法について議論を重ね、筋トレや基礎練習を取り入れた練習メニューを作成しました。
社会的アイデンティティだけで個人を判断しない文化が深く根付いていると感じました。例えば、性的マイノリティの人々が自己紹介で自らのジェンダー代名詞を明示し、ファッションを通じて自己表現をする姿が日常的に見られました。
英語力の不足から、授業内容の理解やディスカッションへの貢献に苦労しました。予習を徹底し、日本人留学生としての視点を取り入れた発言を意識しました。また、事前に教授に配慮を仰ぎ、発言しやすい環境を整えるよう努めました。
日本人留学生というマイノリティの立場を初めて経験し、困難を乗り越える中で、これまでの環境がいかに恵まれていたかを痛感しました。周囲からの親切に触れるたび、今後は自分が多様な他者に寄り添った行動をしたいという意識が高まりました。
社会的アイデンティティへの理解が深まるとともに、自らの可能性を広げるために粘り強く交渉する姿勢を学びました。この経験を糧に、多様な価値観を持つ人々に寄り添いながら、困難な状況でも根気強く行動し続けたいと考えます。
短期間で日本では得られない多様な価値観に触れ、未知の体験ができるのは留学ならではの醍醐味です。自分自身の可能性を広げ、日本社会をより柔軟に、生きやすくしていくための糧として、留学に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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マイノリティ経験が広げた視野。多様性と向き合ったシアトルで得た学び