EU諸国の若者と環境問題を徹底的に議論したデンマークでの2週間
上智大学では毎年多くの学生が日本を飛び出して世界各国に留学しています。言語、文化、生活習慣の違いを乗り越えた先に見えたものとは。留学した学生たちの声を集めました。
プログラムに参加しようと考えたきっかけは何ですか。
私が上智大学を志望した理由の一つに、SDGsやサステナビリティについて深く学ぶことができるという点がありました。また、海外で学べるチャンスが多いことも魅力に感じており、在学中に環境先進国であるヨーロッパで学びの機会を得たいと考えていました。そのため、環境問題への取り組みが積極的であるデンマークで開催されるBaltic Sea Project 2023(BSP)において、多くの仲間とサステナビリティについて意見を交わしたいと考え、参加を希望しました。
留学前に不安に感じていたことはありますか。
このプログラムは、日本、ポーランド、フィンランド、エストニア、ドイツ、エストニア、デンマークからの参加者で構成されていました。そのため、彼らと意見交換をして学びの多い時間にするためには語学力が不可欠であるため、言語について不安に感じていました。
留学のために準備したこと、また、しておけばよかったと思う事はなんですか。
事前に参加国についての理解を深めてプログラムに参加しました。一方で、日本についての知識が少なく、興味を持って質問してくれても理解が浅く説明が難しいものもありました。そのため、日本の観光名所や日本の好きなところなどについて、自信を持って相手に話せるように準備しておくと良いと思います。
大学や学生の雰囲気はどうでしたか。
今回はデンマークのÅroで開催されたBaltic Sea Project 2023(BSP)への参加でした。宿泊地はテントであり、日本からの参加者は6名で一つのテントを使用しました。3つのシャワーとトイレ、水道を全体の参加者30名ほどで利用しました。食事はキッチンの方々が毎食美味しいごはんを作ってくれました。
どのように交友関係を広げていきましたか。
多くの参加者と関わる機会は貴重であるため、自分から話しかけたり、各国の言葉を覚えて会話に取り入れるなど、積極的に行動することを心がけました。各国のおすすめスポットや美味しいごはんなどをお互いに紹介し合い、日本に来た際は私が案内し、ポーランド、フィンランド、エストニア、ドイツ、エストニア、デンマークを訪れた際は友人たちに案内してもらうことを約束しました。
授業の様子、学習内容、試験などは日本と比較して違いがありましたか。
このプログラムは、興味がある環境問題ごとにグループを作り、意見交換やヒアリングをして学びの成果をまとめ、最終日に発表するというものでした。そのため、学生が主体となって自ら学ぶという姿勢が重視されていました。
留学先ならではの魅力や、新たに気付いた点は何ですか。
綺麗な夕日や朝焼けを見たり、近くの海に貝殻を拾いに行ったり、焚き火でパンを焼きながら星空を眺めるなど、今までで一番自然を近くに感じた心の安らぐ最高の2週間でした。
最も印象に残ったことは何ですか。
各国の参加者は皆それぞれ自分の意見をしっかりと持っていて、自信を持って話していたことが強く心に残っています。日本人は大学生、それ以外の国の参加者は中学生と高校生でした。自分よりも年下の仲間が、将来について目を輝かせながら話してくれたことが印象的であり、学びに対して真っ直ぐな姿勢に自分自身も刺激を受けました。
留学中、何かトラブルはありましたか。
キャンプ地ということもあり、虫が多かったことです。最初は見慣れない虫やその数の多さに驚きましたが、日が経つにつれてだんだんと慣れていきました。寝る前に寝袋全体に虫除けをしたり、お菓子のゴミはしっかり封をして捨てるなどで対策をしました。
成長したと感じるところはありますか。
失敗を恐れず、挑戦できるようになったと感じます。普段あまり関わる機会がない国の友人と関わる中で、自分の「やってみたい!行ってみたい!食べてみたい!」に真っ直ぐ、チャレンジする姿勢を大切にしていました。そのため、今まで以上に好奇心旺盛な性格になり、積極性を養うことができました。
留学に行こうか迷っている人に一言
私はこの「エストニア・スタディーツアー」に参加できたことを本当に嬉しく思います。様々な国の参加者と関わることができ、新しい発見や学びの連続にキャンプ中はワクワクが止まりませんでした。各国の友人と今も繋がっており、また会える日を心待ちにしています。また、2週間のキャンプ生活を共にした日本人の仲間の存在は本当に心強く、私にとって家族のような存在です。貴重な出会いと体験で溢れるこのプログラムに、これを読んでくださったあなたが勇気を出して一歩踏み出すことができるよう心から応援しています。