“好き”を貫く情熱が次のフィールドを開拓。

川畑 瑞穂さん
理工学研究科 電気・電子工学領域 修士2年(丸紅株式会社 内定)

留学、課外活動、サークル、ボランティア、インターンシップ。夢をかなえるため、そして自分を成長させるため。大学でさまざまなことに挑戦した学生たちが語る入学から現在までの変化と成長を紐解きます。

Q.上智大学 理工学部に進学しようと思った理由は何ですか?

子どもの頃から、物づくりや機械いじりが大好きでした。身近に工具がある環境で育ち、夏休みの自由研究や自転車の整備に夢中になった原体験は、今でも自分の軸にあります。理系科目が得意ではなかったため、周囲から文系を勧められることもありましたが、それでも気持ちは変わらず、上智大学の理工学部へ進学しました。英語なども好きでしたから、理系と文系が同じキャンパスにある点や、国際色豊かな学びの環境も魅力でした。

Q.学部では、どのようなことに力を入れましたか?

他学部の授業も積極的に履修していました。特に印象に残っているのが、看護学科の授業です。海外の看護師が現場でどのように活動しているかを学ぶ中で、ドローンで医薬品を届けるなど、理系の技術が実際の医療現場で活用されている事例を知り、自分の専攻分野が社会とどうつながるかを強く意識するきっかけになりました。また、4年間を通して打ち込んだのが、自動車部での活動です。部の所有する車を自ら整備し、成田のサーキットに持ち込んでタイムアタック競技に挑戦していました。“好き”を追いかけられる環境があったからこそ、学びの幅が広がっていったように思います。

Q.大学院への進学はいつから考えていましたか?

大学1年次からです。就職活動は行わず、学びをさらに深めることに集中してきました。学部で所属した機能創造理工学科は、機械・電気・物理を横断的に学べる学科で、最初は機械系に進もうかと考えていましたが、社会の基盤として欠かせない電気に強く惹かれるように。大学院で電気電子工学を専攻したのは、身の回りのあらゆる物に関わる電気を学ぶことで、未来の技術や暮らしに貢献できるかもしれないという想いが芽生えたからです。

Q.大学院ではどんな研究をしていますか?

学部時代に修士課程の一部の科目を履修する制度を利用していたので、修士では研究に全力で取り組んでいます。修士1年次は国際会議への参加も。上智大学の修士課程には、学生が裁量を持って研究に打ち込める環境があります。現在は、国の最高レベルの機関である理化学研究所と共同で、超電導の研究を行っています。私はその中でも、新型コロナ治療薬の研究にも使われた、NMRという分析機器の高性能化に関わる研究を担当。新薬開発や材料科学の基礎となる分析技術を支える分野で、自分の研究がいつか誰かの役に立つかもしれないという思いで、日々修士論文を執筆しています。

Q.技術系専門職ではなく、総合商社を選んだ理由は何ですか?

学びを深める中で、研究職よりもビジネスの世界に挑戦してみたいという気持ちが芽生えてきました。きっかけは、日頃から研究の先を意識する指導教員・中村一也教授との出会いでした。科学技術を社会に実装するには、利益やビジネスの視点も不可欠という点に刺激を受けて、研究以外の選択肢にも目を向けるようになり、技術と経済の橋渡し役としての自分の可能性を意識するようになったのです。

Q.就職先に丸紅を選んだ理由を教えてください。

就職活動を始めた頃は、技術系、特にプラントエンジニアリングなどインフラ系の企業を志望していて、いくつかの企業から内定もいただきました。ただその後、建築という枠にとらわれず、より包括的なビジネスに関わりたいと思うようになり、実現できる場として総合商社が浮かびました。キャリアセンターに相談したところ、「納得いくまで続けた方がいい」と肯定してくれたことが商社の本選考に進む後押しに。丸紅は、電力インフラ分野の強みとグローバルな事業展開が魅力です。電力部門における資産の多さや、海外との強固な関係性を知り、自分の知識と経験を活かせると確信しました。将来的には、火力発電所の開発や風力発電など、エネルギーを活用したまちづくりにも携わってみたいです。

Q. 後輩の皆さんへメッセージをお願いします。 

修士課程は、理系としての専門性を高められるだけでなく、自分の適性や将来の可能性を見つめ直す大きなチャンスだと思います。私自身、当初は研究職を考えていましたが、学びの中で視野が広がり、新たな選択肢に出会うことができました。研究が楽しいと感じるなら進学する価値は大いにありますし、進んだ先で方向転換することも決して遅くはありません。自分の気持ちに正直になって進路を選んでほしいと思います。

※この記事の内容は、2025年10月時点のものです。

上智大学 Sophia University