
学科の特色
経済学を学ぶうえで欠かせないのが、「論理的思考力」と「経済の実態を数量的に把握する習慣」です。経済学科ではこの能力と習慣を身につけるため、まずは経済学の基礎科目、数学、統計学などの数理科目を重点的に学び、経済学的思考を習得します。さらに多彩な専門科目を通して、金融・財政、国際貿易や経済発展、住宅や交通などの都市問題、医療、年金、環境問題といった現代社会が直面する経済課題への理解を深め、各事象を理論的・実証的に分析する力を獲得します。この両輪での取り組みにより、社会・経済現象を経済学的視点から分析し、自ら評価できる能力を身につけることができます。
経済学科には、英語による学位取得プログラム(Sophia Program for Sustainable Futures[SPSF])を設置しています。
経済学科開講の英語を使った科目数 40%
英語を用いた経済学の習得を奨励します。高い成績で多くの英語の経済学科目を修めた学生には英語特修プログラム修了認定証が与えられます。グローバル人材への道は日々の授業から開かれます。
理論・統計解析技術を養う科目数 30%
経済学は、数理モデル分析と統計モデルを用いたデータ解析を通し、データの中に潜む、ヒト、企業、組織の意思決定構造の解明と将来の行動予測を可能にする行動科学です。
カリキュラムの特徴
1〜2年次の「基礎科目」からはじまり、2年次以降の「基本科目」「専門科目」と順序立てて知識を積み上げることで、経済学を効率よく体系的に学べるカリキュラムとしています。選択科目では主軸となる経済系科目に加えて、経営/法律系科目を用意しており、理論に加え、より実践に則した視座から経済を広くとらえる力を培うことが可能です。3〜4年次の「演習」では、少人数教育による学生一人ひとりへの行き届いた指導体制の中で、現実の多様な社会・経済現象の背後に潜む本質を理解するために、経済学を応用する力の獲得を目指します。世界を舞台とした活躍を実現すべく、英語で行う科目も豊富に開講しています。
※科目の詳細については、シラバスをご覧ください
科目紹介
- INTRODUCTION TO ECONOMICS
経済学を実践的に用い、現実世界の問題のメカニズムを読み解く思考訓練を英語で行います。グループディスカッションを中心とした授業形式で、主体的に経済学を学ぶ姿勢を身につけます。
- 経済発展論
世界には今でも貧しい国が多く、日本もかつて途上国でした。貧しかった日本がどのように豊かになったか、アフリカの国々が今でも貧しいのはなぜかなどを学び、世界経済への理解を深めます。
- 環境経済学
経済活動は副産物として環境問題を生み出し、問題解決のためには莫大な費用がかかります。費用を最小化しながら、消費者や企業の行動の変容をうながす政策はどのように設計したらよいのかを考えます。
取得可能な教員免許と教科
- 高等学校教諭1種(公民、商業)
学芸員課程が履修できます。
教育の目的・方針
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演習・英語による講義などの少人数教育及びミクロ・マクロ経済学などの基礎教育において、経済理論の基礎知識を深く掘り下げながら習得し、現代社会の経済課題について論理的・実証的に分析すること
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日々の社会問題・現象を経済学的な視点から分析し、自前の概念装置により社会を評価する能力を国際的な場で活かせる人材を養成すること
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本学科は、学生が卒業時に身につけているべき能力や知識を次のように定めています。卒業要件を満たせば、これらを身につけたものと認め、学位を授与します。
- 経済学的な視点の根幹を成すミクロ経済学・マクロ経済学の考え方や概念について理解し、自分の言葉で説明する能力
- 経済学の知識を土台として、概念装置としての「モデル」を自ら構築し、現代社会における現実的課題を理解し、課題解決の方法を考える能力
- 多様な社会経済現象について、情報処理の知識と技能を駆使して、データに基づく統計的分析を遂行する能力
- 高いレベルのコミュニケーション・スキルを身につけ、国際的な場でリーダーシップを発揮して課題解決に貢献する能力
- 学生一人一人の個性(知識、能力、興味など)に応じて、現代社会で活躍できる高い専門性を修得する能力
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本学科では、ディプロマ・ポリシーの達成を目的として、次のとおりカリキュラムを編成しています。
- 複数の専任教員が担当する必修科目(A群科目:Introduction to Economics、 ミクロ経済学A、 マクロ経済学A・B)を通して、経済理論の基礎的知識を深く掘り下げながら修得させる。
- モデル構築の基礎となる数理分析の知識を学ぶための経済数学科目「経済数学解析Ⅰ・Ⅱ」、ミクロ経済学あるいはマクロ経済学の応用科目である選択必修科目において社会経済現象を「モデル」として記述して分析する方法を学び、論理的思考能力を修得させる。
- 情報処理に関する科目(統計学I・II、計量経済学I・II、データ分析演習など)を通して、データに基づく統計的分析能力を修得させる。
- アクティブ・ラーニング・セミナーと演習(ゼミ)では少人数のディスカッションやグループ学習を行い、他者と協力して課題を解決するためのコミュニケーション・スキルを修得させる。
- 学生が国際的な場で活躍できる英語でのコミュニケーション・スキルを身につけられるように、英語で提供される専門科目(ECOE:Economics Courses Offered in English)を選択必修科目に設置し、また一定の条件を満たした学生にプログラム認定を行う経済学部・経済学英語特修プログラム(Faculty of Economics, Economics in English Program)を設ける。
- ディプロマ・ポリシーで目標としている共通の基礎的な知識と能力を基盤として、さらにそれぞれの学生が自らの特性や興味にあった専門性を獲得することを支援するために、より専門性の高い経済学の科目に加え、経営学や他学部他学科科目を含む多様な専門科目を選択できるようにする。
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本学科の基本的な教育目標は、現代社会を取り巻く現実的課題を解決するための論理的思考能力の涵養です。経済学的視点にもとづき構築したモデルを駆使する学問的特性から、経済学の論理には「数学的思考」が不可欠です。このため、経済学科では、入試科目として、論理的思考の基礎となる国語・外国語(英語等)に加えて数学を必須科目とし、高い意欲をもつ優秀な学生を受け入れます。
- 現代社会の諸問題に対して高い関心を持ち、社会に貢献できるようになりたいという高い意欲を持つ学生を求めています。
- 論理的思考の基礎となる言語能力(自らの考えを整理して言葉で表現する力や他者の考えを理解する力)、および数学的な思考能力を備えた学生を求めています。
- 学生が経済学科において、自ら主体的に行動し、対話を通じて他者を理解し、他者と協働できるようになることを期待します。
教員一覧
來島 愛子 教授
竹内 明香 准教授
樋口 裕城 准教授
Matthias SCHLEGL 助教