博士後期課程3年 文学研究科 国文学専攻 中野 遙さんが、日本カトリック大学連盟「2018年度カトリック学術奨励金『研究奨励賞』」を受賞

博士後期課程3年 文学研究科 国文学専攻 中野 遙さんが、日本カトリック大学連盟「2018年度カトリック学術奨励金『研究奨励賞』」を受賞

■題目:「 キリシタン版『日葡辞書』の語釈構造、見出し語掲出、及び訓釈に関する語学的研究 」

■概要:キリシタン版日本語ポルトガル語対訳辞書である『日葡辞書』(1603)は、これまで多岐に亘る分野の研究・論文に於いて参照され、土井忠生・森田武の先駆的な研究も著聞しているが、『日葡辞書』本文の記述・注記・構造の、ポルトガル語原文に基づいての検討は、まだ十分とは言えない状況にある。
本研究では、『日葡辞書』について、本書全文の電子データに基づき、全体を網羅的・客観的に扱った上で、立項されている見出し語の選択と補遺篇の方針、その背後に推定される漢字表記規範、語釈構造の階層性とその解釈の妥当性などを考察する。それによって『日葡辞書』の正確な解読法を提示し、その記述内容の再検討を行う。これは、中世日本語学の領域のみならず、中世日欧文化史・宗教交流史の一端を明らかにし、延いてはキリスト教布教に伴う学問的・文化的背景の解明にも寄与する事を目指すものである。

◇日本カトリック大学連盟の詳細はホームページをご参照ください。
URLアドレスhttp://www.catholic-u.jp/index.html

上智大学 Sophia University