本学校章の原画が、制作者から寄贈されました

左から、鈴木博文さん、佐久間 勤 上智学院理事長、サリ・アガスティン総務担当理事。校章原画のレプリカを囲んで

現在の校章の「鷲」のデザインは1984年から使用していますが、10月16日にその校章の原画が制作者から上智学院に寄贈されました。

それをデザインしたのは、1974年に本学外国語学部英語学科を卒業した鈴木博文さんです。

鈴木さんは、1983年、当時上智学院総務担当理事を務めていた宗 正孝神父(本学名誉教授)から、校章の再デザインの依頼を受けました。宗神父は、鈴木さんの学生寮時代の舎監長であり、それ以来親交を深めてきました。

本学の校章は創立以来、「鷲」をモチーフとしながらも時代と共に変遷を繰り返してきました。その間、版下となる清刷(きよずり)や使用にあたっての決まりも無かったために、いろいろなデザインが乱立し、収集のつかない状態となっていました。その状態を解消するため、クリエイティブ・プロデューサーとしてさまざまな企画やデザインの仕事をしていた鈴木さんに、新たな校章のデザインが依頼され、鈴木さんは約半年をかけて完成させました。

その後、上智学院は1983年12月の理事会において、鈴木さんが制作したデザインを新たな校章とすることを正式に決定。1984年以降新しいデザインを使用することとなりました。なお、2013年に創立100周年を迎えるにあたり、上智学院のビジュアル・アイデンティティを制定した際に、「ΣΟΦΙΑ」の書体のデザインを変更し、現在に至っています。

校章の変遷

鈴木さんによると、再デザインの依頼を受けた際、学院から「全く違うデザインを起こしてほしい。しかし、デザインを変更したことを気づかれないようにしてほしい」という二律背反とも思えるような依頼があったとのことです。ただし、後者の依頼は、卒業生など年長の世代の人たちへの配慮があったのではないか、と鈴木さんは当時を振り返っています。また、中央部分の「LV」(Lux Veritatis)のデザインについては、欧米の美術に造詣の深かった故ジョセフ・ラブ神父(元文学部英文学科教授)に指導を仰いだそうです。

上智学院では、寄贈された校章原画を基にレプリカを作成しました。今後、原画は史資料室(中央図書館9階)で保管し、また、レプリカを史資料室で展示することにしています。

上智大学 Sophia University