ゼロから始めた英語での論文執筆。アメリカで掴んだ自信と飛躍のきっかけ
上智大学では毎年多くの学生が日本を飛び出して世界各国に留学しています。言語、文化、生活習慣の違いを乗り越えた先に見えたものとは。留学した学生たちの声を集めました。
留学に行こうと考えたきっかけは何ですか。
1年次に実践型プログラムとして「ジュネーブ国際機関集中研修プログラム」に参加し、現地で働く国連職員や高い志を持つ仲間に刺激され、「英語で経済学を学び、将来は国際的に活躍したい」と強く思ったことがきっかけです。
留学先(国・大学)はどのように選びましたか。
英語圏で治安が良いことを前提に、大学選びにおいては、経済学、特に数学教育のカリキュラムレベルが高いことを重視しました。また、当時の自分の英語力で挑戦可能かつ成長できる環境であると判断し、テネシー工科大学を選びました。
留学前に不安に感じていたことはありますか。
英語力と健康面です。特に苦手な英語で専門科目の授業についていけるか、単位を取得できるかという不安は大きかったです。また、アメリカの高額な医療費や、万が一の怪我・病気への懸念もありました。
留学のために準備したこと、また、しておけばよかったと思うことはなんですか。
Khan Academyというサイトで事前学習をしたり、事前に病院(特に歯医者)に行ったり、ワクチンを打ったり、薬を用意したりしました。
一方、しておけばよかったと思ったことは、スーパーの位置の確認や、現地に着いて落ち着くまでの間に食べるものの準備です。
大学や学生の雰囲気はどのようなものでしたか。
非常に温かい雰囲気です。留学生への理解があり、つたない英語でも親身に聞いてくれました。先生との距離も近く、リラックスして学べる環境でした。提出ミスをしたときも優しく対応していただきました。
どのように交友関係を広げていきましたか。
授業でのグループワーク、現地の日本人コミュニティからの紹介、そして趣味のチェスや水泳を通じた交流の3つが主でした。特にクラブ活動は、共通の話題があるため言葉の壁を越えやすかったです。
授業の様子、学習内容、試験などは日本と比較して違いがありましたか。
少人数制で、学生同士あるいは先生と積極的に対話をする参加型の授業が多かったです。実践的な演習も多く、中間・期末テスト以外にも小テストが頻繁にあり、日々の積み重ねが評価されるシステムだと感じました。
学業以外でもっとも力を入れたことは何ですか。
冬休みに行った旅行だと思います。何から何まで全部ひとりで計画、準備して1週間アメリカ南部を周遊しました。念願だったHouston Space Centerに行けたことに加え、上智大学で知り合った元留学生や、高校時代の友人とも再会できました。
留学先ならではの魅力や、新たに気づいた点は何ですか。
大学のローカルのコミュニティです。銀行に行ってもスーパーに行っても、テネシー工科大学の学生の卒業生がおり、後輩として手厚く歓迎されました。地域密着型の大学ならではの体験でした。
最も印象に残っている出来事や、衝撃を受けたことは何ですか。
1つ目はDean’s Listの表彰式です。日本の感覚でスーツを着て出席したのですが、周囲は全員私服で、「自由の国」を肌で感じたと同時に衝撃を受けました。
2つ目は、帰国を延期し、夏休みに留学先大学の研究プログラムに参加したことです。滞在延長手続き(Academic Training)を行い、論文を執筆しました。学部生の研究ながら、お金をいただいて研究できたことは印象的でした。
留学中のトラブル、大変だったことは何ですか。また、どのように乗り越えましたか。
研究のために滞在期間を延長した際、銀行システムが対応できず現地口座が凍結されたことです。生活資金が断たれる危機でしたが、ホストファミリーや大学OBの銀行員の方に助けられ、新規で口座を開設して乗り切りました。
留学の前後で比較して、成長できたと実感する点や意識が変わった点はどこですか。
「なんとかなる」という胆力がついたことです。英語での理数系科目履修や、異例の研究インターンへの挑戦など、未経験の壁に次々と直面しながらも、すべて乗り越えられたことで、挑戦に対しより前向きな姿勢になりました。
留学経験は今後の人生にどう影響しそうですか。
大学院進学を目指すうえで、英語で専門科目を修め、論文を執筆した経験は大きな自信と実績になりました。また、未知の環境で挑戦した経験から得た精神的な成長は、今後の人生の礎になると思っています。
留学に行こうか迷っている人に一言
学生時代は「失敗が許される」特権期間だと思います。失うものより得るもののほうが圧倒的に多い今が、人生を変える最大のチャンスです。一歩踏み出せれば、後はとんとん拍子に物事は進んでいきます。ぜひ、最初の一歩を踏み出してみてください!