「開発対象」というフィルターを外して見る、ありのままのコートジボワール

篠原由香理
外国語学部英語学科2年(留学時)

留学先:CERAP(コートジボワール)
留学形態:アフリカに学ぶ

上智大学では毎年多くの学生が日本を飛び出して世界各国に留学しています。言語、文化、生活習慣の違いを乗り越えた先に見えたものとは。留学した学生たちの声を集めました。

アフリカ大陸の人口は2050年に世界の25%を占めると予想されている。かつての「暗黒大陸」はいまや最後の市場として注目を浴び、各国がビジネス進出を試みている。私が訪れたコートジボワールは、フランスからの独立後「象牙の奇跡」と呼ばれる急速な発展を遂げ、西アフリカ有数の経済成長を見せた。しかし近年紛争による混乱からインフラ維持に失敗し再び開発課題が山積している。

私たちは同国最大都市のアビジャンに位置する私立大学CERAPで2週間学ぶと同時に、JICAやUNICEF、アフリカ開発銀行や豊田通商を訪問してコートジボワールおよびアフリカ地域の開発課題について議論した。参加した仲間や現地学生との会話を通じて、「開発対象」というフィルターを外してコートジボワールを見つめる大切さも学ぶことができた。

私はサハラ以南アフリカの女子教育について学びたいと思い参加した。プログラムの中で、限られた予算内で行う支援の難しさを痛感することも多々あった。しかしその一方で、CERAPでは「日常」として女子学生が談笑の中で男子学生と対等に言い合う場面を多く目にした。暗い部分だけを見て嘆くのではなく、日本と変わらない一つの国としてのコートジボワールと、そして一つの地域としてのアフリカとこれからも関わっていきたいと強く感じた。

上智大学 Sophia University