研究者として不可欠な多角的視点を獲得できたカリフォルニア大学での1か月

■名前:伊藤凜
■所属:理工学部物質生命理工学科3年(留学当時)
■留学時期:2023/8~2023/9
■留学先:アメリカ・カリフォルニア大学デービス校
■留学形態:海外短期研修

上智大学では毎年多くの学生が日本を飛び出して世界各国に留学しています。言語、文化、生活習慣の違いを乗り越えた先に見えたものとは。留学した学生たちの声を集めました。

-海外短期研修に参加したきっかけは何ですか。

研究室に配属される前の最後の長期休みということで、以前から理工学部の教授に勧められていたプログラムに参加してみたいと思っていました。このプログラムは海外大学が直接提供しているコースで、海外の大学院進学を視野に入れている私にとって将来の選択をうるうえで良い影響があると感じました。

-留学先をどのように選びましたか。

デービスから州都サクラメントまではバスで30分ほどで行けました。

UCの1つであるカリフォルニア大学デービス校は世界的にもレベルが高く、国内外の他大学の理工学部の学生と関われる機会は貴重だと思ったためです。実際、将来的に英語を用いて活躍したい学生や、自分と同じく将来的に海外大学院に進学したいと考えている学生が多く集まっていました。

-留学前に不安に感じたことや、準備しておけばよかったことはありますか。

直前でホームステイ先が変更になったり、ホストファミリーと連絡が取れなかったりということがありました(迷惑メールボックスに入ってしまっていました…)。また、締め切り間近に参加を決めたため、準備に時間がかけられず、留学後の語学レベルの参考にも語学試験を受けておけばよかったと思いました。

-大学や学生の雰囲気はどうでしたか。

大学へは自転車で通学していました。

デービスはサンフランシスコ空港からバスで1.5時間ほどのところにあり、大都市からアクセスのよい郊外都市で、人口の半分がデービス校の学生であるので治安も良く学生が住みやすい街です。キャンパスがとても広いので敷地内の移動や通学には自転車が欠かせません。実際に滞在期間は自分含め多くの周りの学生も自転車をレンタルして移動していました。留学生が多く、現地の学生も非常にウェルカムな雰囲気でした。ただ夏休み期間中で学生団体はあまり活動しておらず、学内にいる学生も少なく、普段の様子が見られなかったのは残念でした。

-どのように交友関係を広げていきましたか。

UCDの学生にfarmers market に連れてきてもらいました。

レベルテストによって分けられた15人ほどのクラスでは、グループディスカッションが多くそれをきっかけに仲良くなりました。クラスの後には自由参加のアクティビティや現地の学生が案内してくれるキャンパスツアーもありました。また、カフェテリアCoHo(Coffee House)で作業中に、日本語を勉強している現地の学生が話しかけてくれて仲良くなり、彼が彼の友達を紹介してくれて、クラス後にデービス市内で一緒に遊んだりもしました。

-授業はどのような様子でしたか。

準備された資料を使って先生が講義を進めるというよりも、学生に意見を求めることが多かったです。他人と考えが違うことが前提で、先生はそれぞれを指名して発言を促していました。それと同時にメモを取る時間は設けられないため、聞いて、メモして、考えて、発言する、という風に常に頭をフル回転させて授業に臨んでいました。

-学業以外で力を入れたことはありますか。

ヨセミテ国立公園バスツアーに参加しました。

せっかく1か月滞在しているので、毎日家から出て大学のジムに行ったり、外食をしたり、他の都市までバスで行ったり、ホストファミリーにお願いして連れ出してもらったり、できるだけたくさんの人と英語を使うような生活をしました。

-最も印象に残ったことはありますか。

想像よりも多くの人が日本・日本人に興味を持っていたことです。街中はたくさんの日本メーカーのモノであふれ、和食レストランや日本のゲームやアニメが置いてあるショップなどもありました。それらを目の当たりにしたとき、嬉しさがあった一方で初めて見たり知ったりしたことが多く、自分があまりにも日本や日本の文化などについて理解が浅かったのだとショックを受けました。

-留学中、何かトラブルはありましたか。

ホストファミリーが旅行で不在にしている日の夜に、家の警報システムが発動してしまい止めるのに苦労しました。また、学内に駐輪してある自転車の盗難も多かったです。

-留学先ならではの魅力は何ですか。

キャンパス内には牛も飼育されていました。

UCDはもともと農業学校であったことから”Agriculture”に由来して“Aggie”というニックネームを持ちます。このような歴史から、広大なキャンパスには様々な生き物が生息していたり、キャンパス内で収穫した野菜や肉のみで提供されるカフェテリアなどの施設があります。都心にある上智大学とはまた違った環境が魅力的でした。

-成長したと感じるところはありますか。

私は人見知りで周りに助けを求めず自分で解決してしまう性格でしたが、全く知らない土地では周りの人に助けを求めないと分からないことが多く、ホストファミリーや現地でできた友達などに積極的に聞いたり頼ったりすることができるようになりました。

-留学経験は、今後の人生にどのように影響しそうですか。

研究者として活躍するために欠かせない“多様な視点”を、わずかではありますが得られたと感じています。仲良くなった現地学生たちと話していても、全く異なる考え方を持っておりとても刺激的でした。UCDだけではないですが、トップレベルの大学では学部学科が非常に細かく分かれており、日本ではまだ学問として確立していない分野があるというのも“多様な視点”に起因するのではないでしょうか。これからも視野を広く持ち、何事にも積極的に挑戦していきたいと思います。

-留学に行こうか迷っている人に一言

どこかのタイミングで留学したいと思っているだけでは時間だけが過ぎてしまいがちです。私も何回も留学のタイミングについて考えましたが、制限されることも多かったり、せっかくなら長期で行きたいと考えたり、学部4年のうちでは難しいかなと諦めていました。夏休みは学生に与えられた最後の自由に使える時間で、今の選択は自分にしか下せないのだからこそ、将来につなげる新たな一歩を踏み出してみるのもよいかもしれません。

上智大学 Sophia University