負けずぎらい。だからこそ見えた未来

志水 理沙さん
国際教養学部国際教養学科
2023年9月卒業
(パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社 内定)

留学、課外活動、サークル、ボランティア、インターンシップ。夢をかなえるため、そして自分を成長させるため。大学でさまざまなことに挑戦した学生たちが語る入学から現在までの変化と成長を7つの対談から紐解きます。

母国を知るため、まずは日本語学習から

「日本人だけど母語は英語」というのが大学に入るまでの私でした。理由は、父の仕事の都合でスタートした3歳からの外国暮らし。周囲の真似をしながら英語を覚え、その力を伸ばすために家族とも英語だけで話すようになりました。アメリカ、日本、イギリスと数年ごとに環境が変わり、高校は日本のインターナショナルスクールへ。これまで英語を使う生活だったため、卒業する頃になって日本語が拙いままでは良くないと思い、母国語である日本語を真剣に勉強し始めました。

同時に、言語だけではなく日本の文化も知りたいと強く思うようになりました。それまでの海外生活でも、日本の風習について、例えば友達に箸の使い方のような簡単なことを教えたことはありましたが、自分自身が母国をほとんど知らないことに焦りを感じていました。そのため高校卒業後は、外国暮らしで身に付けた語学などを伸ばしながら、日本文化も同時に学べる上智大学の国際教養学部に進学したいと思い立ち、以降は家族との会話も英語から日本語に一転。漢字の勉強もイチから取り組み、猛勉強しました。

そしていつからか「将来は自分の経験を活かして人の役に立ちたい」という夢を抱くようになっていました。

強い想いが引き寄せた理想の企業

入学後は大学でイベントのお手伝いをしたり、オンライン英語教室のアルバイトをしたりするうちに自然と成長していたように感じます。

就職活動については「私は9月入学だしどうなるのだろう?」「日本語での面接は大丈夫かな」など不安でいっぱい。キャリアセンターのことは顔見知りの先輩から勧められていたので、まずはスケジュールの相談で利用したんです。4月入社に合わせた就活スケジュールを教えてもらい安心できました。さらに、就活を行うにあたってどのような準備をすればいいのかを丁寧に教えていただきました。

今思えば、キャリアセンターでの相談は私の就活の大きな支えだったと思います。もともと抱いていた「自分の経験や能力を人々のために活かしたい」という希望をテーマに、業界は絞らず「なりたい自分になれる企業」を探すことから取り組み始めました。

3年生の2月に学内で開催された「オンラインOB・OG交流会(※)」は、就職活動の方向性を決めるのに役立ったと思います。バーチャルな会場内にOB・OGが座るテーブルが並んでいて、オンラインでお話しできる仕組みで、私も複数のテーブルを回りました。自分の夢や希望をOB・OGに話すと、それだったら……、といろいろな業界や夢に近づく方法をアドバイスしてくださったので、就職活動をよりリアルにイメージできるようになりました。

また、最も不安だった面接については、キャリアセンターを積極的に活用しました。毎週のように予約を入れて、何度も何度も面接の練習を繰り返しお願いしたと思います。英語を話せるアドバイザーもいらっしゃるので大変助かりました。英語で考えたことをどのように日本語にすればいいのか……から始まり、徐々に最初から日本語で考えられるように。まったくできなかったはずの敬語も「真似」をしているうちに使えるようになっていきました。自己表現もどんどん上達していったのではないかと感じています。

就職活動を終えて感じるのは、「就活にはいろいろなプロセスがある」ということです。最初の頃、キャリアセンターの方に言われた「就活のプロなんていないんだから」という言葉は本当にその通りだと実感しました。私は、自分のテーマにこだわり、納得のいく企業に出会うことができました。言葉にするのは難しいのですが「ここだ!」という勘が働いたのです。こうした自分の感覚を大事にしながら、これからも焦らずに自分の道を進んでいきたいです。

(※)OB・OG交流会は2023年から対面で開催しています。

※この記事の内容は、2023年10月時点のものです。

上智大学 Sophia University