上智大学の研究推進体制

研究推進体制整備の取り組み

上智大学は、1キャンパスに9学部10研究科を擁する総合大学であり、その特色を十分に活かした学際的、組織的な研究活動を推進することを目的に、2005年4月に上智大学研究機構を設置しました。同時に本学の研究活動を総合的に推進し、産官学連携を促進するための部局として研究推進センター(当時の名称は研究支援センター)も業務を開始しました。

2005年には、産官学連携を円滑に進め、本学における発明及び知的財産権の審査を行うための発明委員会を設置しました。さらに、知的財産権を適切に保護し、活用するために弁理士と顧問契約を締結しているほか、産官学連携コーディネーターをスタッフに加えています。また、2012年度から本学における最新の研究成果を紹介するものとして研究シーズ集を公開。迅速かつ効果的に広く社会に発信しています。さらに2021年度からは国際連携URAも加わり、世界規模での研究活動にも取り組んでいます。他方、外郭組織である上智大学理工学振興会内には、産業界や官公庁と本学理工学部研究者をマッチングさせるリエゾンオフィス(SLO: Sophia Science & Technology Liaison Office)が設置されており、活発な活動を展開しています。

今後は、技術移転、ライセンシング等の支援、本学の研究シーズの事業化や起業を促進するインキュベータの設置も視野に入れて、さらなる産官学連携体制の整備を進めるとともに、新たな社会価値創造と優れた次世代研究者の育成に取り組みます。

研究支援制度

上智大学では研究成果の積極的な創出および学内外への発信に力を入れています。また、独創的かつ公正な研究を行う人材を養成すべく、想像力豊かな若手研究者の育成や女性研究者の活躍支援に取り組んでいます。これらを実現するため、主として次のような支援制度を整えています。

主な支援制度

学術研究特別推進費

上智大学の先進性・独自性・国際性に富んだ特色ある研究や、総合大学の特色を生かした学際的、組織的な研究に対して、重点的に研究費を配分することにより研究大学としてのプレゼンスを高めることを目的とした研究助成制度です。重点領域研究と自由課題研究があります

個人研究成果発信奨励費

教員・研究者個人の研究について、その成果を国内外に発信することにより、研究者個人はもとより、本学の研究活動のプレゼンスを高めることを目的とした研究成果発信等に要する費用を支給する奨励費です。研究成果の図書刊行に要する費用、雑誌等への論文掲載費用、学会での発表
に要する費用等が対象です。

大学院生研究活動支援制度

若手研究者である大学院生の研究活動を、以下の3つのプログラムにより、多方面から支援する制度です。
A:学会参加・発表支援プログラム
B:外国語による研究成果公表支援プログラム
C:日本学術振興会特別研究員申請支援プログラム

研究支援員制度

出産・育児・介護等のライフイベントは研究の中断や研究時間確保の難しさに直結し、研究成果の蓄積に負の影響を与えることも少なくありません。このような状況を改善するための施策の一つとして、上智大学の研究者が出産・育児・介護を理由に研究を断念することなくキャリア形成を継続し、公正な競争に参加できるよう条件を満たす研究者に「研究支援員」を配置する制度です。雇用される研究支援員には、身近なロールモデルとの交流の機会を提供し、OJT(On-the-Job Training)及び啓発を行います。

ソフィアシンポジウム

上智大学が学際性や国際性に富んだ教育研究活動の促進を目的として国際シンポジウム企画を助成する制度です。主催は上智大学または上智大学の教育研究部門等とし、学外の機関・団体との共催も可能です。日本を含めて2ヵ国以上から参加する講演者による、一般公開されるシンポジウムが対象です。(新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、オンラインでのシンポジウム開催企画も募集の対象としています)

研究機構

上智大学研究機構

上智大学研究機構は、上智大学における組織的研究活動を戦略的かつ総合的に推進し、特色ある学術研究の体系的かつ効果的な遂行と人材養成及び研究成果の学内外への発信を目的として2005年4月に活動を開始しました。

研究機構は、2研究部門(常設研究部門、時限研究部門)から構成され、さらに各研究部門の下には、研究活動の主体である研究単位(研究グループ)が設置されています。15研究単位、のべ約450人の研究員(名誉所員等の学外者も含む)が所属しており、組織的研究活動(共同研究)の成果は、研究者個人の研究に還元されるのはもちろんのこと、上智大学全体の研究教育レベルの向上及び社会貢献に寄与しています。

研究推進組織

研究推進センター

上智大学の研究力の強化及び組織的研究の推進を目指すとともに、研究の国際性・多様性や萌芽的研究の重要性も尊重し、上智大学の教員と大学院生を含む若手研究者の研究活動を支援し、研究成果を広く社会に公表・還元することを目的に、上智大学の研究活動の更なる発展と、社会へ向けた情報発信力の強化、産官学連携推進のための体制整備に取り組んでいます。

理工学部リエゾンオフィス

上智大学理工学部リエゾンオフィス(SLO:Sophia Science & Technology Liaison Office)は、社会との連携を深めながら、上智大学理工学部・理工学研究科の教育研究活動をさらに活発化させるとともに、社会への貢献度をより一層高めるために、2001年11月に上智大学理工学振興会内に設置された産官学連携事業を目的とした組織です。

SLOは、研究成果の単なる社会への移転だけではなく、社会的ニーズに即応するために、理工学部教員が持っている知的資源を迅速に結集する組織構成をもって運営しています。

研究活動に関する法令・研究費の使用について

上智大学 Sophia University