文学部新聞学科の学生が地域の映像コンクールで相次いで受賞

地域に根差したすぐれた映像を表彰する映像祭で、文学部新聞学科の学生たちが制作したコロナ禍の問題を扱ったドキュメンタリーが相次いで表彰されました。

丹波篠山映像祭準グランプリ 熊西叶乃さん

丹波篠山映像祭で準グランプリの兵庫県知事知事賞を贈られた新聞学科2年の熊西叶乃さん

兵庫県の丹波篠山市で毎年開催されて今年で34回目を迎えた丹波篠山映像祭では、新聞学科2年の熊西叶乃さんが制作したドキュメンタリー「川の図書館 本が編む物語」が、準グランプリにあたる兵庫県知事賞が贈られました。全国から寄せられた56作品のうち、ファイナリストして選ばれた6作品からの選出です。

この作品はコロナ禍で公共の図書館が一時期は休館になるなど大きな影響を受けるなか、一人の女子高校生の発案で多摩川の河川敷に本を持ち寄って交流し続ける人々を記録しました。

 

「川の図書館 本が編む物語」より

「コロナ禍でも本を介して人との関わりを大切する連鎖が見えた」と審査員からも高く評価されました。制作した熊西さんは「カメラを向けて自然体で語り合う人々の寛容さに助けられた。これからも身近にある人々の素敵な営みに注目して映像作品にしていきたい」と抱負を語りました。

丹波篠山映像祭では前年も新聞学科の学生3人が制作した「山谷再生物語」が準グランプリを受賞しています。

きのくに学生ドキュメンタリー映画祭特別賞 菅野吏紗さん

きのくに学生ドキュメンタリー映画祭で特別賞を贈られた新聞学科4年の菅野吏紗さん

和歌山県和歌山市で開催された第1回きのくに学生ドキュメンタリー映画祭では、新聞学科4年の菅野吏紗さんの「ボクはケーキが食べられない」が招待されて特別賞を贈られました。このドキュメンタリーは食物アレルギーに苦しむ子どもとその家族を取材した作品で、東京ビデオフェスティバル2022でもTVFアワードを受賞しています。

テレビ局員らによる審査員会からは「コロナワクチンなど、アレルギーが注目された時に食物アレルギーについて身近なところから問題提起し、想像を膨らませてくれる作品だった」と高い評価を受けました。

「ボクはケーキがたべられない」より

菅野さんは卒業後はメディア企業で働く予定ですが、「報道には人々を助ける力があると再確認できた。これからも普段聞こえてこない声に耳を澄ませるような報道活動をしていきたい」と意気込みを語りました。

 

熊西さん、菅野さんの2人は新聞学科の水島宏明教授のゼミでドキュメンタリーの取材や制作を学んでいます。


上智大学 Sophia University