関西学院大学とオンライン留学を考えるシンポジウムを開催

両大学の学生が参加したパネルディスカッション

6月20日、本学は、関西学院大学と共催で合同シンポジウム「オンライン留学を語ろう!~学生とともに考える、オンライン国際教育の可能性~」をオンラインにて開催しました。大学生、高校生をはじめ、国際教育やオンライン教育に関わる大学関係者、など380人が参加しました。

冒頭、グローバル化推進担当副学長の森下哲朗教授が、「コロナ禍により各大学では急ピッチでオンラインによる国際プログラムの整備が進められていますが、経験者は少ない現状があります。今回のシンポジウムでは、実際のオンラインプログラムに参加した学生の経験談を共有しながら、多くの学生が具体的に参加を考えるきっかけとなることを期待しています」と、挨拶しました。


本学および関西学院大学の職員による、各大学の留学の現況説明に続いて、実際にオンラインによる国際プログラムに参加した4名の学生が自己紹介とともに体験談を発表しました。続いて、コメンテーターに一橋大学全学共通教育センターの太田浩教授を迎え、本学グローバル教育センター長の出口真紀子教授の進行のもと、学生4人とパネルディスカッションおよびQ&Aセッションを実施しました。

総括として、太田教授が「オンライン留学というと、言葉自体が留学の代替手段のように聞こえてしまいますが、デジタルで学ぶ国際教育の広がりと考えることができます。新しいグローバル教育の手段の一つとしてポジティブにとらえてほしい。オンライン留学は、学生と教員の距離を縮め、コミュニケーションを高めていけるチャンスにもなります。今後、よりよいプログラムが整備されていくのではないでしょうか」とコメントしました。

最後に、関西学院大学副学長の丸楠恭一教授が、「オンライン留学は単なる留学の代替ではなく、独自の進化を遂げてゆくでしょう。境界線を越えるスピリットを共有し未来を切り開く原動力となることを期待しています」と述べ、シンポジウムを締めくくりました。

本学学生たちの発表

浜崎千恵さん(総合人間科学部看護学科3年)

参加プログラム:オンライン実践型プログラム「アフリカに学ぶ」

プログラム概要:アフリカの政治経済、文化、日常生活について学ぶプログラム。今年度は南アフリカ共和国が対象で、歴史的背景を基にした「人権・格差」や「現代政治・経済」を主なテーマとして現地学生との交流や現地機関の専門家とのディスカッション等が行われました。

「以前から関心のあるアフリカについて学びながら、新たな価値観を得ることで自らの視野を拡げたい、コロナ禍であっても現地の人々と交流したい、また国際支援についても学びたい、との思いから参加を決意しました。プログラムに参加したことで、画面越しでも心を通い合わせることができただけでなく、語学力、ディスカッション力の向上も実感でき、自分の問いを深められました。コロナ終息後はアフリカに実際に行ってみたいという強い気持ちを持つことができ、オンライン留学であっても有意義な経験となりました」

田中花歩さん(外国語学部英語学科3年)

参加プログラム:「グローバルインターンシップ」(オンライン)

プログラム概要:単位付与型のインターンシップ科目で、田中さんはイオン銀行のインターンシップに参加。1週目は国内、2週間目は海外とつないで研修が行われ、国内のさまざまな大学から、留学生を含む多様な学生が参加しました。

「インターンシップはインプットの時間とグループ討論を経て、最終的に課題に対しての提案を取りまとめて発表することがメインで、企業からは『実習を通して気が付いた改善点や新規ビジネスの検討と提案』と『イオングループならではのお客様に寄り添った新規事業提案』の2つのテーマが与えられました。このプログラムを通して、コミュニケーションの大切さを学びました。オンラインで伝わりづらいこともありましたが、些細なことでも質問したり、相手のことを理解しようとする姿勢をもち、積極的に発言することによって乗り越えることができました」

上智大学 Sophia University