文学部新聞学科の学生による作品が 「みんなの人権・映像フェスティバル」において2年連続で大賞と優秀賞を受賞しました

大賞は小林風輝さんによる「指先にときめきを」

大賞に選ばれた「指先にときめきを

第2回「みんなの人権・映像フェスティバル」において、文学部新聞学科に所属する学生の作品が大賞と優秀賞を受賞し、映像がYouTubeで公開されました。

世界人権宣言大阪連絡会議が主催する本フェスティバルは、映像の力で「差別のない人権が尊重された社会づくり」を目指すもので、審査員にはお笑い芸人でYouTuberのせやろがいおじさんらが務めています。

受賞した学生はともに新聞学科の水島宏明教授のゼミに所属してドキュメンタリー制作に取り組んできましたが、新聞学科から大賞と優秀賞に選ばれるのは第1回に続いて2年連続となる快挙を達成しました。

大賞を受賞した新聞学科4年の小林風輝さん

最も優れた作品に贈られる大賞には文学部新聞学科4年の小林風輝さんが制作したドキュメンタリー「指先にときめきを」が選ばれました。

この作品は高齢者施設に入居する女性たちの爪にオシャレをほどこす福祉ネイルの活動を行うネイリストの女性を取材したもので、審査員からは「高齢者がネイルを楽しむ姿、男性らしき人の姿もあり、年齢や性にとらわれず、自分らしく人生を楽しむ、豊かな社会を描いている」などと高く評価されました。

「指先にときめきを」はこちらから視聴可能です

優秀賞は倉持陽菜子さん作品「水俣と生きる〜水俣病と宝物〜」

優秀賞に選ばれた「水俣と生きる〜水俣病と宝物〜」の主人公・松永幸一郎さん

大賞に次ぐ優秀賞には、同じく新聞学科4年の倉持陽菜子さんが制作したドキュメンタリー「水俣と生きる〜水俣病と宝物〜」が選ばれました。

倉持さんは東京生まれ。長くタイで暮らしていました。大学2年生の頃に水俣病をテーマにした劇映画を見たのがきっかけで初めて熊本県水俣市を訪れ、胎児性水俣病患者の松永幸一郎さんに出会いました。生まれながら障害を抱えた人生だった松永さんは、地元の小学生らに水俣病のことを語り継ぐ活動をしています。

優秀賞を受賞した倉持陽菜子さん

審査員評は「1956年に公式確認されてから67年を迎える水俣病はいまだ解決に至っていない。胎児性水俣病患者である主人公に、原因企業であるチッソと被害を拡大させ、救済を放置してきた国、自治体の責任を問うとともに、健康被害や差別被害という今も続く被害の実態を明らかにし、その葛藤の中で水俣病は終わっていないという声をあげる主人公の姿を描いている」となっています。

「水俣と生きる〜水俣病と宝物〜」はこちらから視聴可能です。

小林さんと倉持さんは、ともに卒業後は放送局に就職して番組制作者として勤務することが決まっています。将来は番組制作のプロとして、今後もドキュメンタリーを制作する機会がありそうです。制作者としての抱負を問われた小林さんは「これからも作品を通して、多くの人の毎日を豊かにできるような表現者を目指していきたいです」と話しています。一方、倉持さんも「テレビディレクターとして、地域に寄り添った番組を増やしていけるように頑張ります」と語っています。


第2回「みんなの人権・映像フェスティバル」の入賞作品ついては、以下のホームページに掲載されています。

上智大学 Sophia University