間違いを恐れない。ロサンゼルスで気づいた日本と自分の新たな一面

■名前:わけみ みのり
■学部学科・学年(留学当時):文学部哲学科4年
■留学時期:2025年8月〜9月
■留学先(国・大学):カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)
■留学形態:短期研修

上智大学では毎年多くの学生が日本を飛び出して世界各国に留学しています。言語、文化、生活習慣の違いを乗り越えた先に見えたものとは。留学した学生たちの声を集めました。

留学に行こうと考えたきっかけは何ですか。

大学の長い夏休みを有効活用して、上智大学以外の環境も見てみたいと思い、留学を決意しました。

留学先(国・大学)はどのように選びましたか。

夏期休暇に行われるプログラムの中で、自分が使える言語で参加できるもの、かつ最も期間が長いものを探したら、UCLAに行き着きました。

留学前に不安に感じていたことはありますか。

当時情勢的にビザ面接の予約が停止されていたため、ビザが取れるのかとても不安でした。他に衛生面や住環境も心配していましたが、実際には大学や寮のお手洗いやお風呂場は毎日清掃されていて、安心して6週間を過ごすことができました。

留学のために準備したことはなんですか。

授業への備えよりも、現地で生活する上での準備に時間を割きました。海外での生活を具体的に想像して周りに相談したり、必要なものを買い足したりしました。

大学や学生の雰囲気はどのようなものでしたか。

ルームメイトたちと写真撮影会

良い意味で日本とそれほど変わらないと思います。ただ、全体的にみんなが気さくなので、通りすがりに挨拶しますし、挨拶したら知らない人でも世間話が始まります。

どのように交友関係を広げていきましたか。

イタリアやドイツからの留学生と多く引き合わせてくれた、イタリア人のお友達と、ロサンゼルス・カウンティ美術館にて

寮と授業が同じイタリアから留学している学生がいたので、授業が始まる前に思い切って、「私も同じ寮だよ」と自分から話しかけました。その後、週末に彼女の他の友人も交えて一緒に出かけようと向こうから誘ってくれて、そこからどんどん交友関係が広がっていきました。特にきっかけは必要でなく、多少図々しくても仲良くなろうとする姿勢が大切なのだと感じました。

授業の様子、学習内容、試験などは日本と比較して違いがありましたか。

先生が学生に向けて問いかけると、みんな間違っていたとしても、沈黙することなくすぐに何かしら答えていたことに刺激を受けました。先生も間違いを受け入れ、歓迎してくれます。

学業以外でもっとも力を入れたことは何ですか。

少なくともロサンゼルスのことは誰に聞かれても答えられるようになるつもりで、色々なところに出かけました。事前に調べて治安が良いと言われているところは、一人でも積極的に出かけました。

留学先ならではの魅力や、新たに気づいた点は何ですか。

出立の日に、留学生のお友達と

アメリカはとてつもなく広い国なので、ロサンゼルスのような都会のイメージがあるところでも、道など、何もかもが広々としていました。アメリカの人々の大らかさやフレンドリーさは、こういうスケールの違いから来るのかもしれないと感じました。

最も印象に残っている出来事や、衝撃を受けたことは何ですか。

直接危険な目には遭いませんでしたが、メトロに乗ったときに同じ人から視線を感じ続けたときがありました。それ以来、3人以上で移動する場合以外は、必ずタクシー等を使用するようにしました。当然のように公共交通機関を利用できる日本の治安の良さを実感した出来事です。

留学の前後で比較して、成長できたと実感する点や意識が変わった点はどこですか。

ドジャー・スタジアムにて

例え相手の意見が正当な根拠に基づく反論だと感じたとしても、怯まずに自分の意見とその根拠を述べる姿勢です。自分も相手も同時に正しいことはあるので、それを踏まえて、自分が折れるのではなく、お互いに折衷案を探していけるようになりたいと思いました。

また、6週間の滞在を経て、渡米以前よりもずっとロサンゼルスやアメリカのことが好きになりました。そして、同時に日本の良さを再発見し、より日本のことも好きになりました。

留学に行こうか迷っている人に一言

「自分の専門とは関係ない」「第一希望の国ではない」「治安が不安」など、「行かない理由」もあると思いますが、行けるチャンスがあるなら、まずは飛び込んでみるのも選択肢の1つです。きっと後から、宝物のような思い出の中に「行くべき理由」が見つかると思います。素敵な留学となることをお祈りしています。

上智大学 Sophia University