居心地のよい環境を飛び出して、自分の将来と向き合ったチリでの7カ月
上智大学では毎年多くの学生が日本を飛び出して世界各国に留学しています。言語、文化、生活習慣の違いを乗り越えた先に見えたものとは。留学した学生たちの声を集めました。
私は元々インターンシップではなく、語学習得のためにスペイン語圏への留学を検討していましたが、何を勉強したいのか明確ではなかったため、行動に移せずに大学2年次を終えました。そろそろ進路を考え始めようと思い、LOYOLAの掲示板に智利三菱商事のインターンシップの募集をみつけ、スペイン語圏の日系グローバル企業海外拠点での働き方に興味をもち、応募したのがインターンシップに参加させていただいたきっかけです。
7ヶ月の実習で経験したことは、主に商社の事務を担う総務部での駐在員のサポートです。
オフィス内の8割が現地社員であるため、オフィスはスペイン語が飛び交い、語学も同時に学びたい私にとっては一石二鳥の環境でした。駐在員のサポートといっても、実際に日本から出張訪問する方へ向けた治安喚起や、チリ滞在には欠かせないワインのガイドブック作成にあたる現地調査と、様々なプロジェクトに携わることができ、学生時代におけるかけがえのない経験となりました。またこのような海外拠点で働く「グローバル人材」の実態を知ることができ、決して日本ではできない環境にいられたと思います。7ヶ月間のインターンシップに対しては全く後悔はなく、自分の就職活動における軸を固めることができたので、本当に参加して良かったと心の底から思います。
社会人として皆さんにアドバイスできることは少ないですが、学生であるうちにしかできない経験が山ほどあるということは事実として断言できます。私もインターンシップに参加する前は自分の将来を立ち止まってじっくりと考えたり、誰かに相談するといった機会は全くありませんでした。私が就職を得て、何より大切だと思ったのは、社会の決めたタイミングではなく、自分のなりたい将来像や、自分では譲れない軸を固めて、自分のタイミングで就職活動に挑んだり、日々の生活に労力を費やすことです。時には自分の居心地の良い環境だけにいるのではなく、多少の冒険をして、様々な人に話を聞く機会を増やすことをお勧めします。