ドイツを拠点に12か国34都市を旅して広がった自分の世界

■名前:塚本光虹
■学部学科・学年(留学当時):文学部英文学科4年
■留学時期:2023年3月~2023年8月
■留学先(国・大学):ドイツ連邦共和国・ボン大学
■留学形態:交換留学

上智大学では毎年多くの学生が日本を飛び出して世界各国に留学しています。言語、文化、生活習慣の違いを乗り越えた先に見えたものとは。留学した学生たちの声を集めました。

留学に行こうと考えたきっかけは何ですか。

上智入学当初はコロナ禍だったこともあり、留学は考えていませんでした。しかし、学科の友人、先輩、ドイツ語を教わっていた教授に背中を押してもらい、自分も挑戦してみようと決意しました。

留学先(国・大学)はどのように選びましたか

英語だけでなく第二外国語で勉強していたドイツ語も勉強したい、自身の専攻である英語教育を他の国の視点から学んでみたいという二点の理由からドイツを選びました。

留学前に不安に感じていたことはありますか。

私はドイツ語を第二外国語で勉強していただけだったので、オールドイツ語の授業についていける自信が全くなく、その点は大きな不安を感じていました。

留学のために準備したこと、また、しておけばよかったと思う事はなんですか?

ドイツ語を少しでも上達させてから渡航しようと、上級クラスの履修、LLCの外国語コミュニケーショングループの利用や、先輩に紹介していただいたドイツ人の方との会話練習など、ドイツ語に触れる機会を増やしました。一方、自身がドイツ語やドイツのことについて勉強するだけでなく、日本語や日本の文化についてもう少し勉強してから行けば良かったと思いました。現地では、自分の想像以上に日本に興味を持ってくれている学生が多くいることを初めて知り、日本の歴史や文化に関する質問や、日本語の文法や表現についての質問に上手く答えられなかったことが多々あったからです。

大学や学生の雰囲気はどうでしたか。

とても広く、上智のように大学が一つの場所に集まっているというよりは、街中に学部ごと建物が散らばっている感じです。学生の雰囲気は、大学図書館が常に満席なほど、皆とても勉強熱心で、私も頑張ろうと大きな刺激になりました。

どのように交友関係を広げていきましたか?

放課後に大学近くのカフェにて皆で折り紙をやりました。

授業で隣になった人には、自分から積極的に話かけるようにしました。授業以外でも、課外活動としてInternational Choirに所属し、そこから交友関係が大きく広がりました。また、International Clubの主催するイベントが学期中を通してたくさん開催されていたので、意欲的に参加しました。遠足やSprachcafe(言語交換カフェ)、Stammtisch(気軽に集まって話たり食事をしたりする交流会のようなもの)、Tandem(言語交換パートナー)、バディプログラムなどへの参加を通して、留学生だけでなく多くの現地の学生とも交流を深めることが出来ました。

授業の様子、学習内容、試験などは日本と比較して違いがありましたか?

授業は、生徒同士のディスカッションやプレゼンテーションがメインで、非常に活発でした。皆臆することなく自分の意見を発信する為、最初のうちは圧倒されるばかりでついていくのに必死でした。特に印象に残っている授業は、Teaching English as a Foreign Languageという授業です。この授業は、ドイツで英語の教師を目指す学生向けの授業で、英語学習の理論的知識や授業実践のメソドロジー、ドイツにおける英語教育の変遷などについて学習しました。同じ志を持ったレベルの高いドイツ人学生と互いに切磋琢磨しながら学ぶことができ、大変勉強になりました。

学業以外でもっとも力を入れたことは何ですか。

Flunkyballという、ドイツのドリンクゲームです。

International Choirの活動です。留学生・現地生を問わず誰もが参加できる国際色豊かな合唱隊で、世界各国の様々な歌を歌いました。学祭や発表会に向けて毎週月曜日の夜19時から2時間歌の練習がありました。練習後に皆で食事に行ったり、休日にはそれぞれの家に遊びに行ったりと、合唱隊のメンバーとはとても仲良くなり、参加して良かったです。

最も印象に残っている出来事は何ですか。

授業で仲良くなった友人と一緒にギリシャのサントリーニ島に旅行に行った際の写真です。

沢山の国に旅行したことです。半年間で12か国34都市を旅行し、ベルリンやミュンヘン等、ドイツの国内旅行にも沢山行きました。それぞれの土地や人々、食べ物の違いを肌で感じたり、旅行ならではの一期一会の出会いを経験したりと、多くの刺激を受け、非常に良い経験になりました。

留学中のトラブル、大変だった事は何ですか?また、どのように乗り越えましたか?

ビザの取得や住民登録などの行政手続きが大変でした。担当者によって言っていることが異なったり、何度もメールや電話をしても一向に連絡が帰って来なかったりと、日本のように手続きがスムーズに行かず、とても大変でした。知り合いのドイツ人に協力してもらいながら、粘り強く何度も交渉を重ねることで何とか解決しました。

留学の前後で比較して、成長できたと実感する点や意識が変わった点はどこですか?

遠足でアーヘンに出掛けた時の写真です。

“やらずに後悔するよりやって後悔”の精神が身に付いたことです。交換留学を通して、何事も自分で実際にやってみないと分からないことがこんなにもたくさんあるのだと実感できたことで、迷ったらとにかく一度チャレンジしてみるという行動力が備わったと思います。また、留学ではかけがえのない友人に多く出会うことが出来ました。上手くいくことばかりではありませんでしたが、そのたびに周りの友人の優しさに助けられ、半年間一度も日本に帰りたいと思うことなく留学生活を過ごすことが出来ました。留学中の出会いはもちろん、今後出会う人々との出会いをこの先の人生においても大切にしていこうと決心しました。

留学経験は今後の人生にどう影響しそうですか?

ドイツ語のクラスメイトとの写真です。

半年間という期間は本当にあっという間でしたが、現地生に交じっての授業、様々な国から来た友人との交流、課外活動など、学業面においても生活面においても大きな成長を得ることができ、今後の人生においても深く影響を与える貴重な時間を過ごすことが出来ました。帰国後は留学生サポーターに応募し、今度は私が日本に来ている留学生の役に立てるようにつとめています。

留学に行こうか迷っている人に一言

私は留学するかどうかずっと迷っていましたが、ドイツに交換留学で留学に行かせてもらえて本当に良かったと心から思っています。世界中から来たたくさんの留学生と友人になったり、今まで見たことのない景色に感動したり、自分の足を動かして実際に行動することの大切さを身をもって実感しました。世界中に友人ができたことは私の誇りですし、ドイツで経験したことはどれも私の人生にとって大きな財産であると感じています。ぜひ学部学科問わず留学に挑戦してみてください!

上智大学 Sophia University