韓国文化を体感することで覆った海外へのステレオタイプ

板東拓海 
総合グローバル学科3年(留学時2年)
留学時期:2023年7月~8月
留学先:韓国・韓国外国語大学
留学形態:短期留学プログラム

上智大学では毎年多くの学生が日本を飛び出して世界各国に留学しています。言語、文化、生活習慣の違いを乗り越えた先に見えたものとは。留学した学生たちの声を集めました。

-韓国に留学に行こうと考えたきっかけは何ですか。

大学2年間でコリア語を履修しており、また以前から韓国の文化にも興味があったため、夏季休業中のこの機会に現地で言語や韓国の文化に触れてみたいと考えたためです。私自身一度も海外経験がなかったため、日本を離れて生活するということ自体が不安でした。また、大学でコリア語を履修しているものの語学スキルが高いというわけではなかったため、授業についていけるか、意思疎通がとれるかなどの不安がありましたが、この機会に挑戦してみたいと考えました。

-留学のために準備したことや、しておけばよかったことはありますか。

留学するにあたって、日々のコリア語の授業の予復習やTOPIK(韓国語能力試験)の受験など、韓国語の勉強により精を出しました。しておけばよかった点として、現地に到着してから観光地などを調べていたため、あらかじめ調べておけばより無駄なく有意義に韓国文化に触れることができたのではないかと思います。

-大学や学生の雰囲気はどのようなものでしたか。

夏季休業中ということもあり、大学は人も多くなく落ち着いている印象でした。私が所属していたクラスの半数ほどは日本人以外の外国の方でしたが、良い人たちばかりで心地よく楽しんで授業を受けることができました。

-どのように交友関係を広げていきましたか。

1クラス12名ほどであり、授業も隣の生徒とコミュニケーションを取りながら進めていく形式であったため、授業に行くだけで交友関係を広げることができ、授業後に一緒に食堂に行ったり観光地に行ったりしました。

-授業の様子はどのようなものでしたか。

2週目に行われた中間口頭試験として、「私の特別な旅行」をテーマにプレゼンテーションを行いました。すべて韓国語のプレゼンは初めてでしたが、スライド写真や原稿などすべて1人で準備をした貴重な経験でした。

授業はSpeaking、Listening、Writing、Readingの4技能をすべて扱った授業であり、試験も4技能すべての試験を行いました。毎回座席は自由で、その日隣になった生徒とコミュニケーションを取りながら進めていく授業でした。先生からの一方的な講義ではなく、コミュニケーションに重きを置いた授業だったと感じています。

-学業以外でもっとも力を入れたことは何ですか。

授業終わりに友人と景福宮に行きました。韓服をレンタルしたため韓国の伝統文化を体験することができたのが貴重でした。

毎週水曜の授業後、韓国の文化を知ることができる文化体験の時間があり、それに積極的に参加しました。伝統的な楽器の体験や、ナンタパフォーマンス鑑賞、はんこ作りなどプライベートでの観光では体験できないような内容であり、韓国の新たな一面を知ることができ非常に良い経験であったと感じています。

-最も印象的だったことは何ですか。

休日に友人と安国にある「onion」という人気のカフェに行きました。人気店のため朝から2時間近く並びましたが、歴史ある建物をリノベーションした店内はとてもおしゃれでした。

私たち外国人に対して、お店の韓国人スタッフの方が皆優しい方だったのが印象的でした。食事の注文や免税店での買い物の仕方など、時に日本語も交えながら丁寧に説明してくださり、韓国の方の優しさに何度も助けられた留学期間でした。

-留学中大変だったことは何ですか。

1週目の週末にコロナウイルスに感染したことです。学校を欠席せざるをえなかったり、友人と外出できなくなったりなど、限りある留学期間で行動が制限されたことが大変でした。しかし、渡韓前に加入した海外保険会社と連絡を取り合い、病院を手配していただくことができ、すぐに回復できたので良かったです。

-成長できた点、意識が変わった点はありますか。

私は今まで海外経験が一度もなかったため、「外国=怖い」といった偏見が心のどこかにありました。実際に現地に行って自分で生活をし、自分の体で異国の文化を吸収することは、そのような偏見を覆すのに最適であると考えたと同時に、もっと多くの国に行って視野や考え方を広げていきたいというモチベーションにもつながりました。

-留学に行こうか迷っている人に一言

私はこの短期語学留学に参加したことに後悔はありません。そう断言できるほど私の人生の中で一番刺激的かつ学びが多い1カ月間でした。やらない後悔よりやる後悔という言葉がある通り、もしこの留学プログラムに参加していなかったらと考えると、海外経験の機会もなく語学力の向上や異国で生活する上で知識を身につけることなどにつながることはなかったと思います。このプログラムに参加して本当に良かったです。

上智大学 Sophia University