もっと多くの受験生に選んでいただける入試制度へ。受験機会を拡大する一般選抜入試3つの変更点

高大連携担当副学長
経済学部経営学科 教授
西澤 茂

2023年夏のオープンキャンパスは、4年ぶりに制約なしで開催。これまでなかった新たな取り組みも始まります。「上智生になった未来」を高校生が描くために、参加時に持つべき観点、参加して得た経験の活かし方について、高大連携担当副学長が語ります。

2024年度入試は、3つの変更でより受験しやすく

上智大学の一般選抜には、①TEAPスコア利用方式(全学統一日程入試)、②学部学科試験・共通テスト併用方式、③共通テスト利用方式(3教科型・4教科型)があります。このうち①②の方式をより受験しやすくするために、2024年度入試で3点の変更を加えることにしました(https://adm.sophia.ac.jp/jpn/news/gakubu_ad/2024_ippan_news/)。

 1点目は、Web出願期間の4日間延長です。これまでは共通テスト受験から出願締め切りまでの期間が短く、予想平均点が前年と比べて大きく上下したときなどに、十分に検討できないとの声がありました。時間切れで出願できない人をなくしたいとの思いから、出願締め切りを4日間延ばします。

 2点目は、本学独自試験の入試開始日の3日間後ろ倒しです。これは特に、関西をはじめとする関東以外からの受験生に配慮した変更です。すべてではありませんが、2024年度入試からは関西の主要大学と入試期間がずれることになり、本学との併願がしやすくなります。また、首都圏の有名私大の入試期間に近づいたため、一度の上京で上智とそれらの大学を受験でき、受験生の負担軽減につながると考えています。

 3点目は、②の方式において、文学部、総合人間科学部の各学科の入試日を、2日間×午前・午後の4回に分散させる変更です。試験日時が異なる学科となら併願が可能なため、2日間で4学科、同一問題で試験を実施する学部内併願を含めると最大6学科の受験が可能となります。この2学部は、例年併願関係が強いため、受験生の選択肢を増やすことを目的に変更しました。

 3点の変更はいずれも、受験機会の拡大を図るもの。現役進学が主流となり、併願によってチャンスを広げたいという受験生のニーズの高まりに応えました。本学としても、知りたいのは受験生の日頃の努力です。出題内容との相性、体調などに左右される一発勝負ではなく、日程や方式の異なる複数の受験機会を用意して、ベストなパフォーマンスを見たいと考えました。

知らなかった人にこそ、入学してほしい

2023年度入試から共通テスト利用方式に3教科型を追加したのも、今回、受験機会を拡大したのも、全国から多様な学生に入学してほしいという考えからです。いろいろな人、いろいろな考えが集まって、新しいものが生まれる。四谷キャンパスは、すでに世界中から留学生や教員が集まるグローバルな学修環境を実現していますが、日本人学生においても、これまで上智に少なかったタイプの方々の入学を期待しています。

 例えば、首都圏以外でグローバル志向をもつ高校生。今年度から積極的に各地で広報活動を行うようになって、海外大学400校と協定を結び、国境を越えて学べる上智の修学環境が、首都圏以外ではまだまだ知られていないことに気付かされました。充実した奨学金制度を備え、追加の学費を支払うことなく交換留学ができる点と併せて、全国の高校の先生方や受験生に本学の特徴を知っていただけるよう強化していきます。

 今、英語が苦手な人でも、世界とつながりたいという強い志があるならば、ぜひ目指してほしいと思います。英語だけで受験できる入試方式は、上智にはありません。英語は必要最低限、他の科目で高得点を取ろうという戦略も十分に「アリ」だと考えます。入学後には、ビギナークラスを含むレベル別の語学授業が用意されていますし、キャンパスで外国語が自身の活躍の場を広げる重要なツールであることに気付けば、使うための努力に自然と気持ちが向くはずです。

 上智に入学すると何ができるのか、どの学部・学科、入試方式が向いているのか、学費や留学費用はどれくらいかかるのか。少しでも興味をもった受験生・高校の先生方からのご相談を私たちはいつでもお待ちしています。アドミッションズオフィスには予約なしで来訪いただけますし、Webや電話でのご相談も受け付けています。上智を知らなかった人に、まずは知ってほしい。そして、キャンパスに新しい風を吹かせてほしい。より多くの人が受験できるように進めてきた入試改革には、そうした思いが込められています。

上智大学 Sophia University